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第77話 世界最初のハネムーン (20)

 だからわたくしの方も少しばかりびっくり、驚き、世にも珍しい山椒の木の実となれば。


「う~ん、確かに、アイラの言う通りだ。女王陛下伯母上殿の言われる通りで、二人の側で魔力の蓄積量と放出量──攻撃力も見た事がある俺の予想でも、魔力だけならばヨシヒロ伯母上とシルフィーヌの魔力はほぼ変わらないと思う。でもな、ヨシヒロ伯母上が鬼人だと呼ばれるのは、ボスモンスターを二匹も飼いならし、服従させているのだよ。だからヨシヒロ伯母上が敵と当たる時は魔力三だからな、普通の者達では対応できん。特に和の国は火山が多く、ボスモンスターが至る所に湧く修羅の地だから、モンスター武器を所持している将は多々いる」

「そうなのですか?」

「うん、そうだ。実際ヨシヒサ伯父上の隣の領主の家臣に雷神と呼ばれ、恐れられている将がいるけれど。俺は二人の対峙と争いを観戦したけれどヨシヒロ伯母上のボス武器の火力に対して最後は押され、敗走するシーンを初陣で見たけれど。あれは本当に凄い、竜虎の戦いだった……」


 最初はわたくしの王子さまはアイラさまの問いかけに応えていたのですが。珍しく王子さまへと猫のようにゴロニャ~ンとララさまと頬ずりしながら甘え、ヨシヨシされていたレビィアさまが甘えるのを辞めて、目を輝かせながら尋ねると。

 わたくし達の王子さまは、青い空を見上げながら、まるで走馬灯でも見るような様子で天を仰ぎながら、ヨシヒロ叔母上さまに強引に初陣だ! と告げられ、強引に戦場へと連れていかれた思い出を、自分の目を輝かすレビィアさまへと告げると。


 チラリと彼女を見て──!


「レビィア、お前まさか、和の国へと行って、ヨシヒロ叔母上の側に立って、戦場へと言ってみたいのか?」


 王子さまは苦笑浮かべつつレビィアさまへと尋ねた。



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