意気投合し、握手を交わす御二人……。レビィアさまとララさまのことを呆れ顔と声音で現実はそんなに甘くはないのだと諫める。
「──かも知れませんが! やってみないと解らないではないですか!?」
「レビィアさまの言われる通りです……。特に我が艦隊は戦列艦三隻のフリゲート艦三隻からなる強力な艦隊です。たかが海賊船一隻など、取り囲んでしまえば簡単に撃破、打破することは可能だと思いますが?」
「そうですマヤ様! ララ様の言われる通りで! こちらの艦隊は敵国スパニッシュの艦隊やオランの艦隊と当たろうとも敗戦する事はないと思いますが! マヤ様!」
レビィアさまとララさまの御二人は我が母国の海軍都督の姫さまであるマヤさまに
フンガ~! フンガ~! と御二人は鼻息荒くマヤさまへと告げる。
「あの、ですね、御二人……。もう少し冷静になってください……。確かに我が国の艦隊は列強国の艦隊と比べても装備等を見れば引けをとらないと言うか? 艦自体も新型艦ばかりで見た目だけならばスパニッシュやオラン、フレンチ、イタリー、ギリー、ソビエン、トルクメ等と比べても引けをとらないとは思うのですが。
マヤさまは士気の高い御二人に対して、余り自分の口から言いたくはないこと……。
これから自国となる国が近代海軍としては、いくら新鋭艦を、数用意をしても二流、三流の弱小国だと告げる。
「…………」
だから御二人……。レビィアさまとララさまは現実を突きつけられて下を向いた。
◇◇◇
(30)