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第62話 世界最初のハネムーン (5)

 あらあら、やはりマヤさまは、陛下が声を殺しながら笑っていることに気がついていたのですね。

 わらわは自分が持つ扇子で口を隠し、「クス」と笑いながら思うと。


「まあ、マヤさまの言われる通りで、今各国は大航海時代……。新たな島、大陸、国……。そこにあるだろう未知の産物や金銀財宝を求めて、大海原へと自国の水軍を補強しては冒険の旅──。航海へと向かわせている最中ですから。我が国の軍船もいつ他国や海賊船と鉢合わせをして戦になるかも知れないと。大海原をよく知っていらっしゃるドレイク提督の御息女マヤさまだから、我が国の水軍を想い、危惧するのは当たり前のことであると。ララも思います。だから旦那さまも少しお遊びが過ぎるのでは? とララもマヤさまやレビィアさまのように思い。御二人の御意見に賛同しますが」

「そうでしょ、ララさまも閣下は少しばかり緊張感が足りないと思われるでしょう?」

「はい、そう思います」


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