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第57話 御対面……(4)

「えっ!」


 俺が伯母上様の説明を聞き、自分の目が飛び出るほど驚くと。


「どうですか、ルドア? 家の娘達は良い子ばかりでしょう?」


 伯母上様は自分の一族の姪達を自画自賛したのだ。


「えぇ、本当に麗しい姫達ばかりですね」


 俺は先程従妹達の容姿を見て確認しているから、嘘偽り無く、自分の気持ちを告げた。


 でも直ぐに困惑した表情で、


「本当に私が五人も姫様達を妃として貰っていいのですか?」


 俺は伯母上様へと再度確認をしてみた。


「ええ、どうぞ、ルドア。この娘達は皆、貴方にあげますから、可愛がってやってくださいね」


 伯母上様は、女王陛下の顔でなく、愛しい娘を嫁に出す母親のような優しく、穏やかな顔で微笑みながら俺に告げ、嘆願をしてきた。


「女王陛下御お任せあれ。必ずや姫達を私が幸せにしてみせます。本当にありがとうございました」


 俺は女王陛下へと一礼をした。


 そしてザワザワと騒めいている会場を見渡し、自分の祖父や伯父夫婦がいる辺りが、姫達の御両親が居る場所……。


 この国の近衛隊の大隊長……。大将軍様の姿やイングリッシュ王国海軍を束ねるドレイク提督のお顔も見えたから。

 俺はその方角を見詰め、再度一礼をしながら。


「父上様、母上様……。姫達は他国に嫁ぐようになりますが、必ずや私目が幸せにしてみせますので御心配ないきように……。それと皆様も知っての通りで、私自身が伯母上様っ子なので良く里帰りをしますから、妃達もちゃんと軍の警備の許、里帰りをさせますので。父上様、母上様も御心配なきように」と告げ、お知らせの方もちゃんとしておいたのだった。



 ◇◇◇



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