俺は本当は大きな声──! それも憤慨しながら
そんな事を大人げなしにおこなえばこの場の雰囲気が悪くなるのと。俺は皆と肌の色こそ違うけれど。この国王族の一人であり伯母上様のお気に入りだとしても、刑は免れないと言うか?
俺の父親の国──。インドア帝国とは険悪な様子……。同盟破棄になる恐れもある。
またそうなれば、俺の事を幼少期から可愛がってくれる里の祖父……。爺ちゃんと会えなくなるのも寂しいから、俺は自分の顔が多分引き攣っていようとも笑顔を絶やさずにひそひそと尋ねると。
「そうですよ、ルドア。あの娘達が、朕が選んだ貴方の御后ですよ……」
伯母上様は俺に対して何の躊躇いもなくニコリと笑いながら告げてきた。