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第47話 女王陛下からの招待状(26)

 それを聞き私は何故父が、大変に機嫌が良いのか、悟る事が出来た。


 でも私にはジョセフと言う名の彼氏……。


 それも学園を卒業した結婚……。一緒になろうと約束して、契り迄交わした、愛する人がいる。


 だから私は父に待ってください! と声を掛けようとすれば。


「本当に良かったですな、ドレイク提督……」


 学園長迄が私の婚姻の話を祝福してくれた。


「ええ、みなこの学園のお蔭です。私の娘を女王陛下の目に留まるような素晴らしいレディへと育ててくれて、学園長本当にありがとう御座います……」

「いいえ、いいえ、私共は只マヤ君の自主性を育み、伸ばしただけで御座います。だからみなマヤ君の努力の賜物で御座います。ドレイク提督……。だから自分の娘様を褒め称えてあげてください、閣下……」


 だから上機嫌となった父は、本当は大変にプライドが高い筈なのに、自ら頭を深々と下げ、この国立魔法学園と学園長にお礼を告げると言った。娘の私が傍から見ても驚愕するような事を平然とおこなってみせるから。

 学園長も気を良くして私の事を本当に心から褒め称えてくれるのだ。

 私の本当の気持ち等お構いなしに。


 だから私は昨晩、本当にどうしたらいいだろうか? と心から悩んだのだとジョセフへと周りの目を気にしながら説明をすれば。

 この後私は父へとジョセフの事……。


 そう今後二人で語った将来の夢の事を父へと告げ、説明したら叱られたのだと告げ。その内容はこんな感じで、やりとりの方はこんな感じだったのだと、私は愛する彼へと小声で説明していくのだった。



 ◇◇◇


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