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第22話 女王陛下からの招待状(3)

 そしてお爺さまから私は寺院で働きながら暮らす人達に不備があれば知らせるようにとの下知も受けているぐらい、我が家の長はこの寺院と代々の神父さま達への恩義を忘れず庇護続けているのだから。神父さまのような高名な御方が私のような未熟者に頭を下げる必要性はない。


 だから私は今日も神父さまへと微笑むの。


「いいえ、いいえ、神父さま。そんなことはないです。私の祖父は神父さまと。この寺院への御恩は消して忘れてはならぬと。私の父や母、兄や弟、妹達へといつも食事の最中に言って聞かせているぐらいですから気にしないでください」と言葉を返した


「嫌々、シルフィーヌ。私は何もしていませんよ。只、貴女も含めて、叔母上様達や叔父上様達が皆優秀で、魔法の才能が備わっていただけですよ。だから私が何かをしたと言う訳ではなく。私自身は魔法の基礎を教えたに過ぎませんから」


 しかし神父さまはいつもこの通りだ。

 若輩者の私へと謙遜しつつ告げてくるのだ。


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