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第19話 褐色色した王子様の婚姻話 (9)

 俺は伯母上様が企んでいる策……。


 そう俺の祖国である中央大陸の巨大なインドア帝国とイングリッシュ王国との絆をより深める為の策……。インドア帝国の貴族の娘から俺の子を産ますのではなく。このイングリッシュ王国の血を引く者に子を産ませる事で、インドア帝国の貴族達の力を徐々に削いで。香辛料の貿易の権限を手中に収め、イングリッシュ王国に莫大な富を呼び込む為の策と。更に欲深い、闇のある策に対して俺は一族の長の命ならば謹んで受けますと、遠回しに告げた。



「う~ん、そうですね……?」


 伯母上様は、俺の目の前で一応は考える振りだけはした。


 でも直ぐに「わかりました、朕の目に入れても痛くない程可愛い貴方の頼みですから。朕が我が一族の才女を貴方の妃として選んであげましょう」


 伯母上様は自分の計略が叶ったので大変に満足な顔、微笑みを浮かべ見せてくれたから。俺は何だかんだと言いながらも、この通りの伯母っ子なので満足して。


「女王陛下、あの、ですね?」と微笑みながら声を掛け。


 その後は話を変え、伯母上様と午後の紅茶と世間話を楽しんだ。





 ◇◇◇








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