そしてマヤさまから我が艦隊の指示を任されたお嬢さまなのですが。彼女はまだ幼さも残る姫さまで……。
私達ルドア殿下の妃の中でも一番年下のララさまなのですが、彼女は幼い頃から本を読むのがお好きなようで。特に東方のファンタジー冒険譚の物語が大好きなのと、軍略書も読むのがお好きで、海戦のことに関してはマヤさまの方が一長一短あり、彼女は初心者なので今から覚えることも多々あるらしいのですが。
ララさまは陸戦のことにかけては天才的で、各布陣にも精通しており、軍略や智謀の卓上理論に関してはルドア殿下も舌を巻くほどのお嬢さまですから。彼女はチェスや囲碁、将棋などの卓上ボードゲームにも本当に御強くて、私達が束になってかかっても相手にならないほどの才女でございます。
そんな彼女がマヤさまから我が艦隊を預かり、ルドア殿下も了承をしてくれているのでララさまは本当に嬉しそうに微笑みながら。
「はい、マヤさま、艦隊の指揮権は預かりました。
ララさまマヤさまへと告げると自分の身体の向きを変え、私のことを見詰めると。
「シルフィーヌさま~、いつものように敵艦隊の旗艦へと開幕の魔法攻撃ブリザードをお願いしますね」と嘆願してきた。
「はい、ララさま~。私頑張りますね~!」
私はララさまへと鼻息荒く! やってやるぞ~! と言った気分上昇で告げれば。我が方の突撃隊の支援を兼ねて、敵の船団への氷の魔法攻撃と氷の橋を架けるための仕事をするために艦の側方へと向かって歩き始める。
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