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第6話 プロローグは海戦の準備(6)

 家の一族の酔っぱらい男がデッキチェアーの上から私達へと微笑みながら手を振り、頑張れ! と告げてくるから。

 私は叔母……。ルドア兄さまの母上さまの代わりに主さまの頬を打ってやろうか? と、自分の顔の眉間に皺を寄せ、眼の端を吊り上げ──殿下~! と声を大にして叫ぼうとしたら。


「はい、閣下! お任せあれ」


 我が祖国のとして少女からマダム至るまで大変に人気にある銀髪の伯爵令嬢さま……。剣技の実力の方も男勝りと、大変に定評があるレビィアさまが、私とどちらが大きいのか解らない巨乳の胸をポヨ~ン! と叩いて殿下に勇敢さを示してしまうから。


「そうか、レビィア。お前なら大丈夫だ。敵を蹴散らしてこい!」と、主さまは働く気もなく微笑み始める。


 そう私達の主さまは、幼い頃から実の父であるガンダーラ三世の命で、和の国で武者修行……。叔父のシマズ伯の許で剣術を徹底的に教え込まれたルドア殿下の侍ウォーリアとしての剣術の腕前は免許皆伝の一級品……。



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