涙を流す三人をことを横目で見ていた僕もつられエンエンと泣き叫ぶことはない。まあ、ないよ……。
僕まで泣き始めると指揮に影響がでたらいけないので
「三人共よかったね」とだけ告げ。
「でもまだ戦は始まったばかりだから何太后さまは最後まで凛と神々しく。自分は巨大帝国漢の太后陛下なのだと胸を張っていないとだめだよ。敵将に舐められるから」と。
僕も一応は何太后さまの軍師であり、副官だから諫めた。
「理君……」
だけど我が家の駄女神さまは、今の夫である僕に寄り添い、甘えたい。今直ぐ慰めてくれと無言で嘆願をしてくるけれど。
今は本当に戦の最中……。みんなが頑張っている中で僕自身も遊ぶ訳にはいかない。
だから僕は妻への情は取り敢えず捨てて──。
「何太后さま! ちゃんと前を向く!」と諫め。
「そして敵の様子や自軍の将達の様子を窺いつつ。自分が次に指揮を執るならどうするだろうとか、色々思案をしながら戦略を立て、模索をする癖をつけないとだめだよ。僕達の敵は張角姉妹だけじゃないのだから、わかったかい、何太后さま?」
僕は
◇◇◇