でも家の駄女神さまの天敵の一人である、董卓閣下がいるから。
「何太后~。貴様~! 我等が決めた、この編成が気に入らないのならば。とっとと屋敷に帰れー! 帰れー! 今直ぐにー!」
董卓閣下が何太后さまへと今直ぐ、日本の高級マンションへと帰れと荒々しく急かすから。
「董卓閣下~。何太后様の臣下の身で、そのような悪態をついてはいけません~」
王允さんがへたり込み、天を仰ぎつつ、クソガキのように泣き叫ぶ我が家の駄女神さまの前へと、盾のように立ち、董卓閣下に頭を下げながら説き、諫め。
「今や霊帝がいないこの世界の漢は、何太后さまが皇帝陛下と呼んでも良い、神々しい立場の御方で御座いますから。何太后陛下のことを今後は、前世のような亡き者にしないで。立て、敬い、臣下らしい御立場をお取りくださいませ、董卓閣下……」
まあ、大変に麗しい銀髪の髪色をした眼鏡の淑女エルフの王允さんが、眼鏡の下から、前世のような殺意のある目で董卓閣下を射抜き、殺すように睨みつつ、臣下とはどうあるべきかを諫めるように説き始めるから。