僕はその後董卓閣下に、謝罪をすればその後は、かくかくしかじかと、今までの出来事──何太后さまとの出会いから、日本で一緒に生活するまでの説明をすれば。
「そうか、そうだったのか、お主が李儒だったのか……。人の姿だから気がつかなかった」
董卓閣下は自分の紅の瞳から零れる涙を拭きつつ、微笑みながら安堵しつつ、僕へと言葉を返すと。
「李儒~、余が何故以前のゲームのキャラクターと容姿が違うのかは? この身体、この容姿は、李儒、お主がゲーム制作会社とトラブルになった原因の一つである
董卓閣下は最後に生前には無かった括れた腰に両手を当てつつ、水戸の御隠居さまのような魔王らしい高笑いをした。
まあ、したのだけれど。
「李樹よ」
「何、閣下?」
「あ、あのな?」
「うん、どうしたの?」
董卓閣下が僕と目を合わせないようにしながらモジモジとしおらしく、恥ずかしそうに声をかけてきたから。僕が頷き、自分の首を傾げると。
「前世は悪逆非道な行為をし続けてきた余ではあるけれど。このダークエルフの少女へと転生後は異性とは交わった事の無い、余だったから。李儒は余にもちゃんと償い、養ってくれるのだろうな? ああやつらみたいに」と。
董卓閣下は、先ほど僕に自分は
そう彼女は僕に悪戯され、べそかきながら涙目で、お主は魔王に逆らうのか? 抗いながら告げてきたのに、今度は年相応の少女らしく乙女チックに尋ねてきたから。
「うん、いいよ。閣下も纏めて僕が将来政治家になり、家族を養ってあげるよ!」
僕はダークエルフの可愛い少女の閣下へと力強くポーズをとりつつ告げ。
「……どうせ閣下は、家の部屋のソフィアーでゆったりと昼寝をしていると言うことは、何太后さま達会って、僕のことで話しをして。みんなから僕に直接尋ねるように、とでも言われたのでしょう?」と尋ねてみた。
「うん、李儒の言う通りじゃ。何太后と何進の奴は余にくそ生意気なことを言ってきたから喧嘩になりそうになったけれど。王允の奴が止めるし、皇甫嵩達がこの部屋を購入したのは何太后だから、奴の機嫌を損ねたから。この近代、便利な日本に住めなくなるから董卓喧嘩をするなと言われたから。余は奥歯を噛み締め耐え抜き。あやつらが出て行ったから。余は不貞腐れて寝ている所を李儒に襲われ、種付けされたから、ちゃんと責任をとってくれよ。婿殿」
閣下は本当に整然と変わらず、余りくよくよしない、からっとした御日さまのような性格だな、と僕は思いながら。
「うん、任せて、閣下……。大事にするからね」
僕は自分の胸を叩いた。
◇◇◇