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第76話 終焉(3)

 だから「ファイヤーボンバ~、発射~」と、僕好みのエルフの御姉さま……。


 それも我が家の何姉妹のような金髪碧眼の御姉さまではなく、銀髪の長い髪に青い瞳を覆る眼鏡が如何にも、理想の妖艶なムンムンした大人の色香を身体中醸し出し、発散しているような学校の先生さま……。日本で紺のタイトなミニのスーツにハイヒールを履かせてみたいエルフの御姉さまが、この機を逃さないと言った気迫の御様で……。


 でもこのエルフの魅惑的な王允先生も、家の何姉妹と同じく、いくら凛々しく、神々しく威勢のある声音で埴輪仕様のおもちゃの兵隊へと指示をだしても緊張のない声音……。


 そう外見が銀髪ダークエルフのツインテールな少女だとしても、僕は中身が思春期の男の子……。そんな僕が本当にいやらしい気持ちになる緩い口調で埴輪仕様のおもちゃの兵隊──ウィザード部隊へと士気のあがりそうもない下知をだすけれど。


「ピィ、イイイイイイッ!」

「キャァ、アアアアアアッ!」

「ピィ! ピィ! ピィ!」と彼女達は大変に優秀なNPCになるのかな?


 う~ん、でも家の女神さまの話しだと僕達女神さま達の下のランクになるや女神が召喚できるらしのだけれど。彼女達は大変に優秀な子達ばかりだから、気合のある甲高い声音をだせば、王允先生が持つ魔法武器宝剣を彼女のように天空へと一斉に掲げ──!


「撃てぇ~~~!」


 王允先生が気迫のある? 声音で下知をだしながら宝剣を振り、降ろせば。頭がカチカチに氷漬けになっている前世の僕へと直撃──!


 だからド~ン! の音と共にボス化している僕は刹那……。


 奴の頭は粉々に吹き飛び、首から下までの身体で横たわった状態になるから。


「みなのもの~~~! 一斉に攻撃~~~! 朕のために初勝利を捧げよ~~~!」


 僕達の総大将である何太后さまからの下知がくだされたから。


「はい!」

「は~い!」


 将軍達各自各々の口から返事が返るから。その後は一斉に猪突猛進──! 騎馬突撃を繰り返す者や魔法攻撃を加える者──! 弓で攻撃を加える者達の必死の活躍でド~~~ン! と大きな爆発音と共に前世の僕は粉々になる。


 でも奴の黒い魂がフワフワと火の玉みたいに僕の許へと飛んできた。


「な、なにこれは?」


 僕は奴……。前世の僕が爆発して消えた後に現れた火の玉みたいな物を真直で見て驚嘆をすれば。


ー! 何、これは~!?」


 僕は困惑しながら絶叫交じりで叫びながら、勝利に酔いホクホク顔……。破顔している我が家の女神さまへと尋ねる。


「……ん? ああ、それは、今まで李儒理樹から分離していた魔力と武力じゃよ……。それが戻れば李儒理樹は本来のレベルがあがるのと魔力・知力・武力が正常値へと戻り、ちゃんとした成長をするはずじゃ」と教えてくれた。


「先ほどのボスモンスターもそうですが、本当は理君そのものですから、前世のあなたも、元の自分に帰りたくなったのでございましょう。だから理君は、その魂みたいな物を早く取り込みなさい。さぁ~、早く~」


 何太后さまの説明が終われば王允先生も僕へと説明してくれて、本来の僕の魔力・知力・武力……。そしてレベルを自分の身体の中に取り込むようにと教えてくれた。


「うん、わかったよ、王允先生。ありがとう」


 僕は銀髪眼鏡のエルフさまへとお礼を告げると。


 さて、この火の玉……。僕の本当に力をどうやって身体の中に取り込めればいいのだろうか? と思案をすれば。


 ドン!


 僕の意志や指示は関係無しに、勝手に身体の中へと無事に入り収まると。


 ピィ、ピピピピピピ──。貴方のレベルは30です! 今後も頑張りましょう……。


 僕の脳内に何処からともなく、家の女神さまのものではない声音が飛び込み、聞こえてきたから。

 僕は今の女性の声……。女神さまの声は誰の声なのだろうか? と思うのだった。




 ◇◇◇







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