何太后さまが嗚咽を漏らしつつだが、自分の顔を上げ僕のことを……。
そう今は僕が何かの主さまだから、【陛下】と高貴な呼び方で呼んできた。
「……ん? 何?」
僕は何太后さまの呼びかけに対して洛陽城内から呼応して駆けつけてくれた四人の各種族諸々の妖艶で麗しいお姉さま達から視線を変え尋ね返した。
「あのね、陛下?」
「うん」
「前世の朕は只の御人形さま……。お飾り……。誰も朕の下知など真剣には聞いてもらえない状態じゃ、た。だから朕はガミガミとヒステリックになり下知もだしてみたが。それでも宮殿にいる者達は李儒陛下や董卓も含めハイハイと気だるげに返事を返して誤魔化すか、朕の身体を弄んで誤魔化していたけれど。朕が女傑の如き勇んで兜をかぶり、戟を天空へと掲げ、振り降ろせば、家臣達は姉上さまがいなくてもこれだけ忠臣として、歴代の将達が駆けつけてくれたのだな……」
「うん、そうだね、よかったね」