「だから朕は女神の前……。悪霊化する前の人の頃……。己の身と小霊帝の身を守るために、董卓とも交わっていた。そして機嫌取りもした……。それでものぅ、
何太后さまは、にへらと笑いながら悲しそうな声音で教えてくれた。
(ここまで)
「そ、そうだったの、
「ああ、そうじゃ~。そうなんじゃよ~」
僕が尋ね返すと何太后さまは、遠くを見詰めるように、と言うか? 先ほど前世の僕が彼女の首を絞め、落とした場所……。
そう僕と前世の僕とが、高貴な若い親子を助けるためにタイマンを張り、殴り合いをした場所を懐かしそう……。
でも寂しそうな眼をしながら見詰めつつ、三国志好きの僕が知らないことを教えてくれた。
だから僕は「知らなかった」と我が家の駄女神さまへと告げれば。
「三国志の物語では記載されてはいない、切ない恋話だからのぅ~。近代生まれの
「そ、そうだよね。あっ、ははは」
僕は今何太后さまの話を聞き──。彼女が何故? 真夏の世の
今の何太后さまの説明を聞き、理由がわかったのだ。