「失礼な~!」
何太后さまは僕の絶叫と問いかけを聞き、憤慨しながら言葉を返してきた。
でも直ぐに、自分の本当に麗しい顔を暗く、悲しい顔へと変化させ。
「
でも僕も何太后さまから聞いた話は大変にショックで……。結婚後も彼女に浮気をされるのではないか? と猜疑心のある目で見るのは仕方がないことだと思うけれどと、逆に不満を募らせる。
「今の近代的で平穏な日本で暮らすあなたには……。あの当時の後宮の女達……。そう時の権力者達に囲われる妃達は、主が何かしらで他界でもすれば、自分や子の身を守らないといけないので。次の権力者や自分達を庇護してもらえそうな有力者に己の身を任せ、媚び、諂うのは当たり前のことじゃ、た……。それが自分の好いていない異性であろうともじゃ……。またそうしないと、後宮の女であろうとも遊女として売られることもあるし。自分が産んだ子や自分自身も殺され、丸裸にされ、城外に屍を放置される酷い仕打ちに遭うことも多々あるからじゃ、
何太后さまは悲しい顔、声音で僕へと昔話を話してくれた。
だから僕は何太后さまの話を聞き、でも?
「ごめんなさい」
何太后さまへと素直に頭を下げ謝る。