「みなぁ~、鋒矢の陣じゃ~! 朕に続けぇ~!」
「ピィ~~~!」
「キャ~~~!」
我が家の駄女神さまの相変わらずな、淡く、甘い、拍子抜け……。男性ならば脳が解け、気が抜けるような声音と。埴輪仕様のおもちゃの兵隊達──装甲鉄騎馬隊の甲高い声音が考える人化としている僕の耳へと聞こえるから、
我に返ると。
「猪突猛進~、騎馬鉄、突撃じゃぁ~!」
家の駄女神さまが自分が握る戟を天空へと振り上げ、掲げ──! あのひとはやる気十分! 気力十分な様子を見せるけれど! 何太后さまの、あの声音だけは本当に何とかならないかな? と。
僕が「あっ、ははは」と苦笑を浮かべながら様子を窺えば。
埴輪仕様のおもちゃの兵隊達──装甲鉄騎馬隊は、「ジャン、ジャン」と銅鑼の甲高い音と共に、ゲームように鋒矢の陣へと綺麗に並列──!
そして何太后さまが、自分が天空へと掲げていた戟を降ろし、腰に構えると。
「ゆくぞ~~~! みなぁ~、朕に続けぇ~! 突撃じゃぁ~~~!」
我が家の駄女神さまは再度、自分のおもちゃの兵隊達へと下知をだす。
「ポォ~~~!」
何故かゲーム内は、只今中国の大陸内のはずなのに、ほら貝の音──! 突撃ラッパの音がするから。
あれ? と僕が首を傾げれば。
「ジャン、ジャン!」とまた銅鑼が叩き鳴らされるから。
我が家の駄女神さまが先頭で
そう、まるで太陽の陽や炎にでも包まれたような、巨大な鏃となり、何太后さまの隊は前世の僕へと突撃──! 戟による体当たりを決行する。
だから前世の僕から、ドカーン! と大変に鈍い音が聞こえたと思えば、あいつは刹那──!
「うぎゃ、あああああああああっ!」と絶叫を上げるから。
僕は今度は闇魔法ではなく、炎系の魔法──!
「みんな~~~! 火炎ナパーム弾を発動~~~! 敵は前世の僕だぁあああっ! 家の何太后さまに当てないようにおね~~~!」
僕が再召喚している埴輪仕様のおもちゃの兵隊──ウィザード部隊へと指示を出す。
だから何太后さまの攻撃に続いて、僕も魔法攻撃を発動して、前世の僕へと食らわしてやったから。
「ぎゃぁ、あああああああああっ!」
更に奴の口から絶叫が吐かれた。
◇◇◇