まだどうみても二十代前半にしか見えない、妖艶で麗しい何太后さまは、異世界ファンタジーな冒険譚のヒロインだと僕に宣言をして、彼女へと悪事をした僕に生涯寄り添い尽くし、養えと下知をくだしてきた。
だから僕はまた「えぇ、えええっ! うそでしょう~、何太后さま~?」と絶叫交じりで尋ねた。
「うぅん、本当だ李儒理樹……。先ほどそなたは朕に対して愛の告白をしてきたではないか? 一生かけて償うから許して欲しいと……。だからわらわはそなたの悪行を許し、嫁になってやるから。今後から朕のことをちゃんと可愛がり、大事にするように、わかりましたね、あ・な・た~?」
僕が驚愕しながら尋ね返しても、やはり彼女は生涯をかけて償い、養えと。今の異世界ファンタジーの冒険譚の流行り? そう押・し・か・け・女・房・を任意ではなく、強制してきた。