ただその日、お嬢さんが外に行こうと飛び込んで来ないので、俺は久しぶりの休みだ、とばかりに爆睡していた。
窓の外からはいい風が入ってくる。
皆の笑い声やらジョッキを合わせる音だの肉を焼く音だのまあ、実に陽気で楽しく。
うとうと……
だったはずなのだが。
「へっ?」
俺は飛び起きた。
「あ、起きたか」
バルバラお嬢さんは俺の上に乗っかっていた。
しかもシャツやズボンのボタンを外しつつあった。
「何やってるんですか何!」
「祭りだろう? だったらいいんじゃないかと思って」
「何がですか!」
「祭りだし、せっかくだからお前と子作りしようと思って」
「俺と?」
「他の誰とだと言うんだ?」
少し考える。
確かにこのお嬢は他の同じくらいか少し上の男に対しては無関心だ。
ああまずい、それは俺がずっと一緒に居たせいだ、どうしよう、だけど俺お守りだしなあ、とか頭の中で一気に考えが駆け巡った。
「そう! 俺貴女のお守りでしょ! そういう相手じゃないですよね!」
「いかんのか?」
「だいたい貴女領主様のお嬢さんですよね! 護衛騎士とどうこうしていいと思ってるんですか」
「ああそれは問題ない」
「何ですと?」
「親父に聞いた。ほら、子供が作れる様になったけど私の結婚相手はどうするんだ、って。そしたら親父、お前の相手ができる男はそうそう居ないし、何処かに嫁がせたら絶対その家で騒ぎを起こすから、誰か好きな奴が居たら婿にする、選んでこい、と」
領主様ぁぁぁぁぁぁぁ!
絶対あの人は判ってたな。この成り行きは。
だがかと言ってどんどん剝かれていくのは俺としては阻止したい。
だいたい十五で、やっと初潮が来たくらいの女の子にはできることとできないことがある。
特に物理的に!
「お嬢ちょっと聞いてくださいよ」
俺は彼女の手を押さえた。
気がつくと俺の胸毛やら腹毛やらもさもさと面白そうに撫でている。
「何だ?」
「あのですね、俺とあちこち回っていたから、貴女も子供の作り方は知ってると思いますが」
「ああ知ってる。血の出る穴にそいつを突っ込んで子種を私の中に入れるんだろ?」
「ですよね。で、まあ何ですか」
これそのまま見せていいんだろうか、と思ったが、そもそもこのお嬢はこの三年くらい前までは一緒に風呂に入ったり湖で泳いだりしていたのだ。
ある程度は今更感がある。
とは言え彼女にも知らないことはある。
「とりあえずこの状態では入りません」
「じゃあどうすればいいんだ?」
「ちょっと見てて下さいよ」
俺は普段の解消法の手順で、自分のそれを大きくしていった。
俺には相手が居る訳ではないから、精通があって以来、両手が発散のお供だった。
だいたい俺の相手をしてくれる様な女は居ないということをこのお嬢は知らない。
「おおおおおおおお」
お嬢は目をむいた。
「どうですこの大きさで、貴女のまだ小さい穴に入ると思いますか?」