64. Story.5 ~【Pastelを描いて】~③
今日は土曜日。月曜日にあるスピーチ大会に向けて結愛先パイの家でスピーチの練習をすることにしている。もちろんそれだけじゃない。それはお泊まり!結愛先パイと一緒にいれるのはとても嬉しい。
「ねぇ凛花。今日何食べたい?」
「あたしはオムライスが食べたいです!」
「オムライスか。あとはサラダとスープでも作ろうかしらね……」
結愛先パイの手料理。いつも楽しみにしてる。美味しいし、優しい味だから好き。でも今日は違う……。あたしは結愛先パイに伝える。
「あの結愛先パイ!今日はあたしも一緒に作っちゃダメですか?あと……結愛先パイの好きなプリンも作りたいな……。なんて…思ったりして?」
「凛花が?ふふっ。いいわよ。それじゃスーパーに買い物に行きましょうか」
やったぁー!!これってつまり、結愛先パイとデートだよね!?あたしはルンルン気分で家を出た。
スーパーについてから早速材料を買いに行った。そして、買い物かごの中にどんどん食材を入れていく。結愛先パイは慣れてるなぁ……羨ましい。
「あとは…プリンの材料かしらね。」
「結愛先パイ。すごいですねいいお嫁さんになれますよ?」
「はいはい。いいからプリンの材料買うわよ。」
そう言って結愛先パイは歩いて行ってしまう。でも顔を赤くしていたようにも見えた。可愛い……。そんなことを思いながらプリンの材料を買った。
そして家に帰る途中の薬屋にも寄ることにした。結愛先パイは一人暮らしなので一応定期的に薬箱の中身を入れ替えているらしい。もう……主婦じゃん。結愛先パイが薬を選んでいる間に、あたしはふと棚を見ると『精力剤』が置かれているのを見つける。
「これであなたの高感度間違いなし……か。好感度と高感度をかけてるのか……パッケージの書き方がうまいね。」
これを結愛先パイに飲ませたらどうなるんだろ?試したい……。この前あたしはラムネ菓子を媚薬と騙されたからな……。お返ししちゃお。結愛先パイとは付き合ってるし、許してくれるよね?
あたしは結愛先パイにバレないようにその精力剤を持ってレジに向かった。家に帰ってからは夕食の準備を始めた。結愛先パイの作る料理はとても手際が良くて見ていてとても楽しい。そしてあっという間にオムライスが完成した。美味しそうな匂いが部屋中に充満する。
「さあ凛花。食べるわよ。」
「はい!」
結愛先パイが作ったオムライスはすごく美味しかった。本当に結愛先パイの料理を毎日食べたいよ。
ちなみに……あの精力剤は結愛先パイのお茶の中に混ぜてある。味はほとんど変わらなかったから問題ないはず。あたしだって、たまには意地悪する。結愛先パイがそのお茶を飲む。
「ん?」
「どうかしましたか?」
「あなたこそ、私の顔に何かついているかしら?」
「結愛先パイが可愛くて。見惚れちゃいました。」
「ばか……//」
照れている結愛先パイ可愛い。でも、まだ油断はできない。あの精力剤の効果が出るのはこれからだもんね。あたしはオムライスを食べ終わった後、結愛先パイの隣に座って腕を組んだ。結愛先パイは驚いていたけどすぐに落ち着いてくれた。そのままゆっくりと肩を寄せ合いテレビを見る。
「凛花ちょっとお手洗いに行ってくるわ」
「え?またですか?」
「え……そうね……水分を取り過ぎたかしら?」
やっぱり効いてるみたい。結愛先パイの表情が少し緩んでいる気がする。それに、心拍数も上がってきているかも。あたしは結愛先パイの手を握る。
ビクッ 結愛先パイは驚いたのか体が跳ねていた。あたしはそのまま結愛先パイをソファーに押し倒した。
「ちょっと……り……凛花!?」
「なんか今日の結愛先パイ……抵抗しないんですね?それに顔も赤いですし、それと……トイレで何してるんですか?もしかして我慢できなくて……ひとりでしてるとか?」
「ちっ……違うわよ!ただ……その……」
なにそれ可愛い!やばい……。こんなことされたらもう抑えきれないよ。結愛先パイを抱きしめる。結愛先パイは逃げようとはしなかった。むしろ、あたしを抱き返してくれた。これは……いける! あたしは結愛先パイの唇を奪った。
「んっ……」
結愛先パイの口から甘い声が出た。いつもより色っぽい。キスをしながら服を脱がしていくと、そこには綺麗な身体があった。あたしが身体に触れると、いつもとは違う既にすごく濡れている。
「結愛先パイ……すごい……感じてるじゃないですか?」
「そっ……それは……今日は変なの……すごくしたくて……あっ」
耳元で囁くと、結愛先パイは体を震わせた。あたしはそのまま触れる。結愛先パイは小さく喘ぐ。もっと聞きたい。あたしは結愛先パイの首筋に吸い付きながら触れ続ける。すると結愛先パイは体を大きく反らす。もうそろそろなのかな?
「結愛先パイ……気持ちいい?」
「凛花……お願い……」
「でも……まだ慣らしてないし」
「いいから!早く……欲しいの」
結愛先パイが欲しがっている。ならいいよね?それから結愛先パイはあたしの背中に手を伸ばして爪を立て、声も我慢できていない。こんな結愛先パイ初めて見た。その姿を見てあたしは激しく結愛先パイを攻め続けた。