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第20話 ただの人類にしか興味ありません


HR後の休み時間中。


「やっぱヤベーよなアイツ……」


「ああ」


「そういえば生徒会の人とやり合ったらしいわよ、さっき」


「えー?」


「マジ?」


「まずは生徒会から潰そうって感じ?」


 等と噂する始末で、俺に声をかけてくれる奴なんて居なかった。 

 一人を除いて。


「ホント、城ヶ崎じょうがさきくんって単純ですよねー」


 窓側最後列の席で、鞘師さやしは言った。


「……急に何だよ?」


「ああいえ。ただ、コンビニに行くだけでわざわざ清キラ高校の制服を誇らしげに着る男の人はちょっと無いな、と思って」


 ……確かに俺、昨日の夜コンビニにジュース買いに制服姿で行ったけど……。


 まあ清キラ高生として注目浴びたいなー的な思惑はあってちょっとだけ粘って(※二時間粘っています)店内に留まったりした(※これ見よがしに胸張って店内徘徊してます)けども。


 何でいかにもそれを知ってる風なのコイツ。

 警官とか店員を除くとメガネくん以外の人は居なかったから、鞘師が知り得ない情報だぞ。


「それ知ってるってことは……。鞘師、おまえ……俺に何かした?」


「えー、何を言ってるんですか、なにもしてませんよ(震え声)」


 してんな。絶対何かしてんなコイツ。


「今なら許してやるから、どうやって知ったか正直に答えろ」


「ふふ。大丈夫ですよ城ヶ崎くん。その答えは、時が来れば分かりますから。そう、時が来れば、ね。時が来れば、ね。ふふ」


 果てしなくウザいな言い回し。


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