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第10話 女子のクラス委員長は?

「うーん……女子の立候補者は居ないようね……。もしこのまま出ないようなら、くじ引きで決めましょうか」


 岩田いわた先生がそう言っても立候補者は一向に出ない。


「居なそうね。じゃあ――」


 岩田先生が締め切ろうとした、その時だった。


「ええと、本当に立候補でいいの? あなたが?」


 岩田先生が確認した。どうやら誰かが立候補に出たようだ。

 一体どんな女子――


「はい、やります。私がクラス委員長やってみるのも、いとをかし」


 テメーか。


「……は?」


 左隣には間違い無く、ピーンと右手を挙げる鞘師さやしトアリが居た。


「は? 鞘師が? クラス委員長?」


 完全に状況が悪化しそうなんですが。


「はい。これも一興かと思って」


 鞘師は静かに右手を降ろした。


「……ちょ、いや、れ、れれれ冷静になろうか。ほら、だって汚染物質とか処理することになるかもよ、委員長になったら」


「大丈夫大丈夫。この防護服ならある程度の汚染物質なら何とかなるし」


 鞘師は至極冷静に答えた。

なんでそんな委員長やりたがってんだコイツ。


他の女子だったら一緒に活動していく内に俺の誤解が解けるかもしれんのに。

ワンチャン良い感じになって彼女出来るかもしれんのにいいいぃ。


「いやいやいやいや、委員長になったら課外授業で色々やんなきゃいけないし、その防護服着た状態だと大変だと思うんだよなー。今すぐ他の誰かと代わった方がいいんじゃね?」


「あっ、大丈夫ですぅー。恐らく明日には教頭先生を御しきれると思うんで」


「それさっき言ってた課外授業破滅のプランじゃねーか!」


 俺がツッコムと、鞘師はチッと舌打ち。


「ちょっとぉ! 完全に課外授業を破滅に誘おうとしてるよコイツ! 先生ぇ! こんな危険な奴クラス委員長にさせちゃダメです! 早急に代えるようお願いします!」


 俺の必死の懇願を受けて、岩田先生はクスッと笑った。その穏やかさに、俺の勢いは鎮火する。


「まあまあ城ヶ崎じょうがさきくん。鞘師さんも新しいことに取り組もうとしてるんだから、それを応援してあげたら?」


 いや確かに新しいことだけども。それを奴が成し遂げたら課外授業が破滅する。


「心配しなくても、課外授業は破滅に向かわないわ。あの教頭先生が居るから」


 また教頭? やっぱそうなの? 相当キーパーソンなの教頭?



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