結局アリシアとエレオノの買い物は、店が閉まるぎりぎりまで続いた。
そのかいあって私達三人の防具は今出せる金額で中々良いのが買えた……らしい。
二人が選んだ私の衣装は、前の世界のアイヌ民族の民族衣装のような物。
なんでも私には神秘的な衣装の方が似合うそうだ。
正直なんだそりゃって言いたい。
次にアクアに選んだ衣装は正に最近のアニメやゲーム、ラノベに出てくる女神官って感じの服だ。
白を基調にした足元まである法衣? (前が空いていてスカートが見える)と、黒のミニスカートだった。
アクアの髪が淡い金髪なので大変によく似合ってたが、神官の衣裳に黒が混じってるのどうなんだ? それになんと言ってもミニスカートから覗く脚! けしからん。けしからんぞ!
前からアニメ等で見て気になっていた、防御が薄いのになんで肌を出すのか? と、言う質問に「可愛いから」と答えられた。
なめんなよ。と思う反面、確かに可愛いけど! 可愛いけどさ! とも思う訳よ。そして何故か本当に、肌色成分が多い方が防御力が高い不思議。
アリシアが自分用に選んだのは緑色を基調にしたミニスカートと、おヘソが少し出る丈のノースリーブに、革の胸当てのザ・エルフと言う感じの衣装。これまた似合ってる。
やっぱり美少女は何を着ても似合うんだね。私ヘソ出しの物着ろって言われたら逃げますよ。
全部で銀貨5枚を払ったけど、ただのコスプレのようになっていてこれで本当に防具なのか? と、思っていたらステータスもちゃんと上がっていたので驚いた。
なぜこれで上がるんだろう?
〈ファンタジーなので〉
それで終り!?
『ティリス:皆とても似合ってますよ』
『クラリス:本当に皆かわいいわ』
なんか混ざって来た。と言うかなんか表示が変わってる?
『女神様:よく気が付きましたね! 最近人数が増えて来たのでシステムを更新しました』
無駄な事に全力注ぐなよ!!
『女神様:無駄じゃありません。大事な事です。今までスマホでbyとか入れるの面倒だったんですから』
面倒ならやるなよ! て、言うかスマホだったの!?
『女神様:ええ、神でもスマホとかの最新電子機器使ってるの多いんですよ?』
……マジかよ。どんだけ地上に馴染んでんの? そしてスマホスゲーな!?
『女神様:まぁ中には素性を隠して、地上で会社建てたりしてる神も結構居ますからね』
いやいや、どういう事?
『女神様:ほら、よく自分の会社はこの神を祀ってるとか、シンボルマークにとかって、ああ言うのは八割がた本人達経営ですよ? たとえば有名ブランドの───とか、他にも───』
うわ……死んだ後に世界の真実を見てしまった。
『女神様:ああそれと貴女達の合体魔法は、ユニゾン魔法と言う新しいスキルにしておきましたから』
ああ、アレ、スキル扱いなんだ?
『女神様:ユニゾン魔法はレベルを上げると制御しやすくなるから頑張って上げて下さい。報告は以上です』
了解? なんだろう今回はいやに事務的なんだけど、なんか企んでるのか? まぁ良いか。取り敢えず防具は買えたし。
「エレオノありがとう。たすかった」
「いえ、お役に立てて良かったです。……では私は帰りますね」
「エレオノ……」
買い物が終わり少し寂しそうなエレオノに、アリシアが何か言おうとするが言葉が見付からず黙ってしまう。
「きをつけて」
「はい」
こうして私達はエレオノと別れて宿へと帰り私達は準備を始めた。
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
「……ただいま」
ハクアさん達と装備品を買いに行った後、私は一人自分の家に帰って来た。
家に帰ってくるのはあの時……数日前私がこの家に帰ってきて何者かに気絶させられて以来だ。
そう思った瞬間、身体が震え座り込んでしまう。
先程までのハクアさん達との楽しかった時間さえも夢だったのではと思えてくる。本当の自分はまだあの場所に居て、自分の都合の良い夢を見ているのでは───と……。
どれ程の時間が経ったのか、数分にも数時間にも思えるけど、身体の震えはようやく少し収まりなんとか歩ける迄に回復する。
「しっかり……しなくちゃ……」
そう自然と声が出て私はその言葉を噛み締める。
そうだ私がしっかりしなくちゃいけないんだ。
その為にハクアさんの提案を受入れ、自分がその役をやると言ったんだから! そう思い直すと無意識に自分の手が胸元を掴んでいた。
そこに在るのは決して上等とは言えないナイフだった。そして、私はこのナイフを貰った時の事を思い返す───。
これはハクアさん達の防具を選んだ後、ハクアさんが残りのお金の全額を使い、私に買ってくれた護身用のナイフだった。
「このナイフあげる」
「えっ、でも? これハクアさん達の支給品より良い物ですよコレ!? そんなの貰えませんよ!」
「ダメ、エレオノがこんかい、いちばんアブナイだからもっていて」
「貰って下さいエレオノ。ご……ハクアさんがこう言ったらもう譲りませんから」
アリシアさんの言葉に少し考えた私は、未だに真っ直ぐ私の目を見てナイフを差し出すハクアさんに頷き。
「……じゃあ、預かっておきます。全部……全部終わったらちゃんと返します」
そう言って私はナイフを受取り胸元にしまった。
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
それを思い出し、自分達の武器よりも私の安全の為に全額はたいてくれた優しさに胸が熱くなる。
「よし。頑張ろう」
私はもう一度そう言って自分を鼓舞した。
───と、その時ガチャッという扉を開ける音が私の耳に聞こえてくる。
この時間は誰もこの家に来ないし帰ってこない筈───じゃあ一体誰が?
私はハクアさんの言葉を思い出し、胸元にしまったナイフを握り締める。そして、出来る限り気配を消してじっと待つ。
そして現れたその顔を見て一瞬安堵すると私はナイフから手を離し───。
───その瞬間ガッといきなり喉を掴かまれ、そのまま力任せに体を持ち上げられ、そのせいで呼吸が出来ずに喘ぐ。
「カッ、くっはっふ」
「お前さえあのままゴブリンに殺されていれば、こんな苦労等せずに済んだと言うのに、全く少しはこの男を見習って欲しいものだ」
その言葉の意味が理解出来た瞬間、私は必死に暴れる。すると、足が偶然顎に当り私を掴む手の力が緩み解放される。
「ゲホッ、カッハ!」
咳き込んだ瞬間、目の前の相手からお腹を足で蹴り飛ばされ、食器棚に思い切り激突し、その衝撃で中から食器が降り注ぎ私に襲い掛かる。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い嫌だ怖い助けて誰か誰か助けて!
「よくも俺の顔を蹴ってくれたな」
「ひっ!?」
目の前に迫ってくる影に怯え後退ろうとした時、胸元に何かがあった。それが何かを思い出した私は、私を殺す為に迫るその手をナイフで思いきり切り付ける。
「っつ、この」
私の必死の攻撃もこの相手にはかすり傷しか付ける事が出来ない───が、それでも自分を必死に奮い起たせナイフを構えようとする。
だが、そのナイフも直ぐに蹴り飛ばされ、私は再び首を絞められながら今度は押し倒される。
「かすり傷とは言え俺に傷を付けたんだ! ただでは殺さん辱しめ屈辱と絶望を与えながら殺してやる」
その声で、その顔で、そう言って来るコイツに無駄な事と分かりながらも、必死に暴れ抵抗する。
それでも私の力では何も出来ず服を引き裂かれ、懸命に抵抗するが目の前の相手は意に介さない。
ハクアさんとの約束。それを支えになんとか自分を鼓舞する。それでも自分の目から勝手に涙が溢れだし、自分の弱気も徐々に溢れだす。
誰か助けてお父さん! アリシアさん! アクアちゃん! ハクアさん! 誰か!
「はっはははは!! そうだもっと、もっと絶望して俺に力を寄越せ!!」
「……しゅみがわるすぎ」
そのあまりにも平坦で、場違いな言葉と共に私の上から重さが消える。
するとそこにはごめんおくれた。と、そんな言葉とともにハクアさんが現れた。
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
いやぁ~、しかし本当に間に合って良かった。
アイツを見失ってから慌てて、そう言えばエレオノに家の場所聞いてなかった。って、気が付いた時は本当に血の気が引いたよね。うん。
でもアレなんなんだろう?
【麻痺崩拳】を完璧に背後からの攻撃で当てたのは良いけど、効いてる気がしないんですけど? せめてマヒってくれないかな?
まっ、無理だろうね。ちょー強そうだもんコイツ。取り敢えずは───。
「ウインドブラスト」
私はウインドブラストに周囲の破片を混ぜて相手に放つ、これで少しは警戒とか、ダメージ負ったりしてくれればと、考えながらエレオノの手を取り、速攻で逃げながら家の中に有る物を投げていく。
そして私達が家を出た絶妙のタイミングで───。
「ファイアブラスト」
「ウインド、ブラ、スト」
アリシアとアクアのユニゾン魔法ボルケーノが発動する。
盛大な爆音と共にエレオノの家が吹き飛び燃え盛る。
まっ、私が油や火薬撒いたせいもあるんだけどね。
だってどう見ても強そうだし、人に化けられるとか、絶対碌でもない位強いだろうしね。
と、言う訳でこっちの最大火力を最初にぶち当ててみました。
最初に私が一人で行ったのもマヒってくれないかなって、言うのと、エレオノの救出が主だったしね。
まあ、アレのセリフに思わずツッコンじゃったけど、どうせ死んでないんだろうな。と、そんな事を確信しつつ少し前の事を考えていた。
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
エレオノと別れた私達は早速準備を始める。とは言え、正直やれる事はほとんどない。
だって何か出来るほどお金も人脈も無いからね!
なので基本的に私達に出来るのは、動きの確認や新しく新調した装備の具合いを確かめて慣らしたりする位だ。
まぁ、勿論私達と違ってヘルさんには大事な事を頼んである。
あそこまで言って何もしない訳にも行かないからね。
〈マスター〉
動いた? それとも探し物?
〈探し物の方です。どうしますか?〉
おっ! マジか! じゃあ取り敢えず行こうか。
「アリシア、アクアさがしものみつかったみたい」
「本当ですか? 大丈夫なんですか?」
あっ! ヤバ、聞き忘れた。
〈虫の息ですが取り敢えずは、まだ……〉
「じゃあ急ぎましょう」
「その前にミランダ達と合流する」
「でも早く行かないと!」
「あいてはわたしたちよりかくうえ、ちゃんとよういしないと、だれもたすけられない」
「そう、ですね。分かりました。場所はミランダさん達の宿ですよね?」
「そう、みつけたばしょともちかいらしい」
「なら早く行きましょう」
そのアリシアの言葉に頷き宿へと向かっていると、どうやら向こうも動くらしいとヘルさんが教えてくれた。
〈マスター、動きました〉
うそ! 早くない!
「どうしますか? ご主人様?」
「ふたてにわかれる。アリシアとアクアはみつけてしょちしたらこっちきて! なるべくはやく」
一人じゃ死んじゃう。
「でもそれではご主人様が危険なんじゃ」
「むりしなければへいき」
「……分かりました。無茶はしないで下さいね!」
こうして私達は二手に別れて、アクアとアリシアはミランダ達と合流して探し物の方へ、私は動き出した人物を尾行しに行く。
〈マスター、あそこです〉
真っ直ぐ家に帰るのかな?
〈恐らくはそうではないかと……〉
よし、少し時間を稼ごう。そう思い移動を開始する私。
「おっと、大丈夫ですか? おや? 君は……」
「ギルドちょう?」
「こんな時間にどうしたんだい? あまり小さな子が出歩く時間じゃないよ?」
「そうびをしんちょうしにいったかえり」
「そうか、先程は済まなかったね」
突然の謝罪に本気で意味が分からず「なにが?」と、返す。
「君がホブゴブリンを倒した事があるのに信じなかった事もそうだが、依頼の件もだよ。まさか君から条件として依頼について言われたとは言え、私が選んだものがあんな状態になっているとは思わなかったからね」
「きにしてない」
「ああそうだ。君達の実力がホブゴブリンに通用するレベルなのは確かなのでね。お詫びの意味も込めて、特例として私からの推薦で、君達のランクを最低のGランクからEランクに昇格出来るように推薦しておいた。明日ギルドに顔を出して貰えるかな?」
マジか! 2ランクupしたよ!
「わかった。あしたいく」
「よろしく頼むよ。っと、長い間引き止めて仕舞ってすまないね。では私は失礼する。君も早く帰った方が良い」
「なにかあるの?」
「……いや、君のような若い子が出歩く時間ではないからね。ではまた明日」
「うん、あした」
こうして私とギルド長の突発的会話イベントは終了した。
あ~、疲れたもう一週間分の赤の他人との会話はしたね!
〈マスター?〉
どうしたの? ヘルさん。
〈すいません。人混みに入られた為見失いました〉
そっか、見失っちゃったか~。……って、まずいどうしよう!?
取り敢えず見失った所まで案内して! そしたらしらみ潰しに探そう。
〈了解しました〉
ヤバイどうしよう! ピンチ! ハクアちゃん超ピンチ! エレオノに家の場所聞いておけば良かった!
〈マスター! 居ました〉
マジか流石ヘルさん! どっち!?
〈あそこの建物を左に行って、突き当たりを右に行った通りの先にある、大きめの赤い屋根です。近くに似たような建物は無いので直ぐにわかります〉
OK。ヘルさんはアクアとアリシアに場所を教えて! 私は先に行くから、それと二人に家の前に来たらアレの準備しといてって言っておいて。
〈了解しました。気を付けて下さいね。マスター〉
こうして私は一人で目的の家に辿り着く。そして家の扉に手を掛けると、盛大に何かが割れる音が聞こえた。
奥か!?
私は直ぐに家に入り、中の人間に気付かれないように、慌てず物音を立てないようにしながら移動を開始する。
▶スキル熟練度が一定に達しました。スキル【忍び足LV.1】を獲得しました。
このタイミングでスキル獲得した!? 緊張してたから本気でビビったよ思わず音立てちゃう所だった!
〈マスター。アリシアとアクアの二人はもうすぐ着きます。ミランダ達はもう少し遅れるようですが、まぁアレの音を聞けば分かるでしょう。こちらは?〉
今家の中から何かが割れる音がしたから、中に入って音の所まで移動中だよ。って、言うか今目的地に着いたけど。
う~ん、端から見ると物凄っごい、いけない物みたいな光景だな。
〈助けないので?〉
助けるよただ───。
〈ただ?〉
今動いても【麻痺崩拳】避けられそうだからもう少し待つ。
〈鎌鼬ではないのですか? あちらの方が破壊力は上なのでは?〉
確かにそうなんだけど魔法だからね? 魔力でばれても困るし、マヒってくれれば嬉しいな~。と、思ってね。後、大丈夫だと思うけど風属性が効くかも分からないしね。
〈なるほど、確かに属性の耐性までは分かりませんからね。効果が低いとはいえ物理攻撃の方が良いですね〉
でしょ? と、ヘルさんに言いながら効果が低いと言われ微妙に凹みつつ機を窺う。ぐすん。
「かすり傷とは言え俺に傷を付けたんだ! ただでは殺さん辱しめ屈辱と絶望を与えながら殺してやる」
あぁもうダメだ。機を窺うとか面倒くさい。
───私は静かに移動すると。
「はっはははは!! そうだもっと、もっと絶望して俺に力を寄越せ!!」
そんな事をのたまう背中に向けて【麻痺崩拳】を放つ。
「……しゅみがわるすぎ」
ヤベ、思わず喋っちゃった。まぁいいか?
〈マスター……〉
私の一撃を食らいふっ飛んだ! オオ! 威力上がってる。
「ごめんおくれた」
と、主人公っぽく言ってみた!
『女神様:少しの間見ていた癖に』
うるさい駄女神!!
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
「ご主人様エレオノさん大丈夫ですか?」
「ゴブ?」
「おい、なんだ今の音!?」
「凄い爆風が来たわよ!?」
丁度ミランダとレイドの二人も到着したようだ。
「ありがと。だいじょうぶ。それよりも───」
「ふん。まさか家ごと吹き飛ばすとはな……」
やっぱりそんなにダメージいってないか。
「ウソ!? ボルケーノが効いてない!」
ほぼ予想通りです!
「イメチェンですか? ギルドちょう?」
ダメージは余り負っていないが、既に人間の姿ではなく悪魔のような姿に変わっていた。
「参考までにいつ私の事に気が付いたのかな?」
「さいしょになにもいってないのに、わたしが、てんせいしゃってしってたからおかしいとおもった」
「ほう、だがそれではまだ分からん筈だ」
「そのあとのいらいのふびに、エレオノとさいかいしたあとのはんのう、そのたもろもろのはなしをきいてはんだんした」
「ふっ、まさかその小娘が生きていて、しかも精神がマトモでいるとは思わなかったのでな」
そう言ってのけるギルド長(偽)の視線にエレオノがビクッと震える。そんなエレオノの前に立ちながら私も会話を続ける。
「ほんとうなら、エレオノは、むらむすめとおなじめにあって、もっとゴブリンがふえてるよていだったんでしょ?」
「……ほう、そこまでバレていたのか」
そう言いながら手を叩いて称賛する。
態度ムカつくなー。
「まさかお前が言っていた事が当たっているとはな!」
「お父さんはどうしたの!!」
「今頃はもう既に死んで───」
「ないからだいじょぶ。アクアがちりょうして、あんぜんなところにいる」
「ほ、本当ですか!?」
「あの傷を治したのか!? いや、例え治せたとしても毒があった筈」
「うちのふたりは、あんたがほめてくれたいじょうに、ゆうしゅうだから」
ふふん。と言うようにそんな言葉に胸を張って答える。
「なるほど、何から何まで邪魔してくれる」
そう言ってギルド長(偽)は威圧感を高める。
うーん。正直勝てる気しないんですけど!? 何これ強制死亡イベントかな?
『女神様:違います』
『ティリス:頑張って下さいハクアさん』
『クラリス:応援してるわね』
呑気だな神ども!!
「吾が名はグートルード、ウィルド様よりこの地を絶望に染める為遣わされた偉大なる魔族だ!」
ババーン! と、効果音がなりそうな名乗りを上げるグートルード。
って言うかウィルドって誰? 魔族なんてのも居たのかこの世界?
〈ウィルドはこの周辺の地域を支配している魔族らしいです。魔族とは魔物の一種と言われ、凶悪で巨大な力を持っているとの事です。他には魔人と呼ばれる者もいます〉
魔人と魔族は何が違うの?
〈魔人とは魔獣がより高度な知能を得た者の総称です。魔族は更に知恵を付け魔物と人の力を手に入れた者達です〉
うん。最底辺の魔物のゴブリンの次が魔族とかね。……この世界どうなってんの!?
〈マスター! そろそろボケてる場合ではありません〉
こうして私達とギルド長改め魔族グートルードとの戦闘が始まった!
勝てる気が全くしねー!!!!