「私、士道白亜はどこにでもいる女子高生だった。そんなある日、買い物帰りに居眠り運転のトラックに撥ねられ死んでしまう」
『事実だけ述べるとその通りですが、実際はネトゲを明け方までやって寝坊したうえ、学校サボってエロゲ買いに行った帰りですよね』
女神うるさい!
「私が目を覚ますとそこは見知らぬ空間だった。そして目の前には──」
『そう、女神である私シルっ』
「私が話してるんだから勝手に入ってくるな!」
『そんな、せめて名前だけでも! 本編では電波美女とか、自称女神とか、駄女神なんて呼ばれて自己紹介出来なかったんですから!』
「大丈夫、使い捨てのキャラじゃ無ければそのうち出てくるでしょ。使い捨てキャラじゃ無ければ」
私の言葉で女神ノックアウト。膝から崩れ落ち遠い目をしている。
「えーと、そうだ。そしてこの女神から私は異世界転生の権利を貰い、自分好みのチートスキルをゲットして、いざ異世界へって所までだよね」
『はい、そうですね』
「さあ、次の話からはいよいよ異世界。私のチートスキルが異世界を所狭しと蹂躙する」
『えっ!? そんな話じゃないですよ?』
「全ての才能と、誰もが憧れる美貌を持って産まれた、天才美少女白亜ちゃん! 荒廃した世界を救えるのか!」
『いやっ! 美貌どころか貴方が転生するの、タイトルからしてゴブリンですから!?』
「次回、魔法戦記白亜ちゃん〈英雄産まれ落ちる〉乱世渦巻く世の中の希望に私はなる!! お楽しみに」
『本当の事が何一つ無い!?』
〈とまぁ、漫才は置いておいて次回〈どうしてこうなった〉お楽しみに〉
「『あんた誰!?』」
〈次回になれば解ります〉