とある辺鄙な村に、伝説の勇者が残した剣がある。
何人もの腕自慢が訪れたが、誰一人として持ち出した者はいない。
それは、握りと鍔のみが残されており、肝心の刀身は存在せず、その所在も伝承されていない。
そして剣は今も、魔力を持ち、刀身を形成できる者を待ち続けている。
魔力の無い世界で。