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お嬢様は、今日も戦ってます~武闘派ですから狙った獲物は逃がしません~
Yaho Takase
異世界ファンタジー内政・領地経営
2024年10月19日
公開日
115,632文字
連載中
【あらすじ】

武闘系ホテル支配人アラフォー女性が、気づくと中世ヨーロッパのような時代の公爵令嬢になっていた。
どうやら、異世界転生というやつらしい。

わがままな悪役令嬢予備軍といわれていても、10歳ならまだまだ未来はこれからだ!!と勉強と武道修行に励んだ令嬢は、過去に例をみない心身共に逞しい頼れる女性へと成長する。

王国、公国内の様々な事件・トラブル解決に尽力していくうちに、いつも傍で助けてくれる従者へ恋心が芽生え……。「憧れのラブラブ生活を体験したい! 絶対ハッピーエンドに持ちこんでみせますわ!」

すいません、恋愛事は後半からですが、そんなに甘々ではないかもしれません
ビジネスウンチクをちょいちょいはさんでます。


強い女性が書いてみたくて、初めて連載?的なものに挑戦しています。
お読み頂けると大変嬉しく存じます。宜しくお願いいたします。

他サイトにも重複投稿しております。
この作品にはもしかしたら一部、15歳未満の方に不適切な描写が含まれる、かもしれません。ご注意下さいませ。
表紙画のみAIで生成したものを使っています。

第1話 序章

「あなたが今回の騒動の主犯だということはわかっている。ケガをしたくなければ、大人しくなさった方が身のためよ」


 うっそうと茂る森のなか、月明りでお互いの顔はなんとか見える。

 私とロバートはそれぞれ剣を握り、にらみ合った。


 聞こえるのは、風に揺れる木々のざわめきだけ。

 騎士達は、まだ到着しそうにない。


「悪いが、捕まるわけにはいかないんでね。隣国へ続くこの地下道の入口を知っていることは褒めてやるが、お嬢様がのこのこ一人で追いかけてくるなんて、自信過剰もいいとこだろ」


 ロバートがニヤリと口を歪めながら、吐き捨てるように言う。

 そして、ジリジリと間合いをつめてきた。


「ジェシカお嬢様、あんたに俺が止められるのか?」


 そう大声で叫びながら、ロバートは私に向かって切り込んできた。

 私はヒラリと側面に体を捌きながら、彼の刀身の付け根に渾身の力をこめた一撃を加えた。


 ガキィーン、と重みのある鉄の音がなる。

 とばされた剣が木に突き刺さるのがみえた。


「う、嘘だろ……。そんな、馬鹿な……」


 信じられないという顔で私を見つめるロバートの首に剣先を当てながら、私はきっぱりと宣言する。


「これが最後よ、ロバート。大人しく騎士団の到着を待ちなさい。もし逃げる素振りをみせたら、わかるでしょう?」


 私はさらに声を低くして続ける。


「例えあなたが極悪人で、百戦錬磨の傭兵だとしても、命はひとつだけだもの。大事にしないとね」



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