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曹丕5  おはじきマスター

圍棋いき

当時における囲碁である、たぶん。

ところが圍棋のコマを、

全く別の遊びに使ってた人たちがいる。


その始まりは、

われらが曹魏そうぎ文帝、曹丕そうひさまだ。

かれは化粧箱の上にコマを置き、

それで相手の陣営のコマを弾く遊び、

いわゆる彈棋の達人だった。


彼はなんと、コマを指ではなく、

手ぬぐいを用いて弾く。

しかもそれでいて、バシバシ狙い通りに

相手のコマを弾くのだ。


そこに、一人の客が名乗りを上げた。

ワイもっとすげえっすよ! びびれ!


おっ、やんのかコラ!

曹丕さまもノリノリでこの挑戦を受ける。


化粧箱の前に座る客人、居並ぶコマ。

さあ、やつはどう出る。

かたずを飲むギャラリー。


すると客人、突然頭を下げた。

そして、自身のかぶっている冠、

その端っこでコマを弾くではないか!


しかもその精度は

曹丕さま以上であった、という。




彈棋始自魏宮內,用妝奩戲。文帝於此戲特妙,用手巾角拂之,無不中。有客自云能,帝使為之。客箸葛巾角,低頭拂棋,妙踰於帝。


彈棋は魏が宮內より始まり、妝奩を用い戲す。文帝は此の戲にて特に妙なれば、手巾が角を用い之を拂い、中らざる無し。客に自ら能くせると云うもの有り、帝は之を為さしむ。客は箸けたる葛巾が角にて、頭を低らげ棋を拂わば、妙なること帝に踰ゆ。


(巧蓺1)




なんだこいつら(なんだこいつら)

結構流行ったそうではありますが、何と言うか、こう……

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