Good-Bye World キミを殺したこの星で
青海野 灰
SFポストアポカリプス
2024年10月16日
公開日
17,504文字
連載中
愛した人は、世界の“バグ”だった――
三年前に最愛の幼馴染「水無月 白亜」を喪い、それ以来自暴自棄な日々を送っている高校生「如月 蒼」。
ある日、クラスメイトの暴力から逃げ込んだ廃屋で、白亜と瓜二つな少女を見つける。
「わたしを殺して」と願う不思議な少女にかつての白亜の姿を重ね、「ハクア」と名付けて世間から隠れるように自室で匿う。
そんな中、蒼の周りで少しずつ異常な事態が発生していく。困惑する蒼に、ハクアは告げる。
わたしは、バグだよ、と。
ネオページ
Integer episode = 0; // 失はれた少女の独白
あなたの心の中であれば、私は永遠で、醜い傷もなくて、幸せなままでいられる。
そこにはどんな痛みも、不条理な暴力も、謂れなき中傷も、残酷な不幸もない。
私が出した結論は、きっとあなたを苦しめる、ひどいことだとは思う。けれど。
何よりもあなたが大好きだから。そして世界が何よりも大嫌いだから。
だから私はあなたに、私を忘れない呪いをかける。
あなたの中で私は、しあわせに生きる。
あなたを、傷付け続けながら。