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第18話 ミーシャとシャルの初めての魔獣の討伐。

 はぁ。どっちなんだよ? 一緒にパーティに入りたいんじゃないのか? 今、家に帰しても絶対に、またパーティに入りたいって言ってくると思うしなぁ。



「心配だったら、後ろに隠れて様子を見てれば?」


「……う、うん。そぉーする……」


「あ、この辺りはバリアを張っておいたから安全だから」


「……え? バリアも使えるんだ……もぉユウくんは、何でもありなんだねぇ〜」



 いやぁ。シャルに褒められても素直に喜べないし、嬉しくないな……。シャルには、まだ色々と隠しておきたいしな。口が軽い感じなんだよな……



「大丈夫だと思ったら、アリアと合流してね。俺は、ミーシャと討伐の練習をしてるからさ」


「うん。分かった」



 アリアとミーシャと一緒にバリアと結界の外に出ると、魔獣が数体が近寄ってきた。



「アリアは、適当に討伐を頼めるかな? そこの低級の魔獣は、練習用に使うから残しておいてー」


「はぁい♪」



 バシュンッ!! バシュンッ!! バシュンッ!!



「……えっとぉ……。ユウくん! 魔法の威力が……おかしいんですけどっ」



 魔法を放ったアリアが、魔法の威力が付与の効果が思ったよりも威力がありすぎて、驚いた表情をしていた。



「えっと……やり過ぎた?」


「ううん……問題ないけど……ビックリしたよ」



 戸惑っていたけど、直ぐに慣れたみたいで威力の調整をし、いつも通りパシュ!  パシュ!  パシュ! と威力を落として調整をした感じだ。だが魔法を放つ間隔が更に短くなり連射の様になっていた。アリアの不意をつこうと叢から飛び出してきた魔獣を難なく、空いていた左手を翳し魔力弾を放ち倒した。うわぁ……アリア格好いい!



「アリア格好いいねー」


「それ……嬉しくなーい!」



 むぅ……と頬を膨らましていた。アリアもあんな表情をするんだなぁ……可愛い。



「ミーシャ、準備は良いかー?」



 低級の魔獣の足をバリアを張り、動けなくしていた。



「えっと……これと、これで斬れば良いんでしょー?」



 そっか……見た事もないんだよな……。ん〜説明しても伝わらないよな……「撹乱して不意をついて、斬りつける」って言ってもなぁ〜


 お手本と言っても、俺に出来るとは思えないよな……。あんな曲芸をさぁ……。さっき初めて剣を振り回しただけだし、双剣だって渡した時に、初めて触ったんだぞ?


 急遽ミーシャに渡した同じ双剣をコピーをして双剣に魔石を埋め込んだ。ミーシャのネックレスに付与した同じ物を付与をして、収納から取り出し身に付けた。


はぁ。よし……行くか。



「ミーシャ。見てて、後で真似してよ」


「うん……ガンバるぅ」



 ミーシャの返事を聞くと、犬っぽい大きな魔獣を目掛けスッ……と消える。撹乱をする必要も無く、俺が近付いた事にすら気付いていなかった。そのまま喉をかき斬ると上空に跳躍しクルリと回転をし、落下をしながら体重を掛けて首を切断した。


 そのまま次の魔獣を目掛けてスッ……と消えるように移動をした。上級の魔物の人型で、武器を所持していて厄介そうな奴の懐へ潜り込んだ。俺で倒せるのか?


 取り敢えずデカいので膝を斬り付け、太ももを斬りと左右、後方と移動して移動と同時に斬り付けを繰り返した。

 魔物が膝を着いた所を、手が届くようになった腹を切り裂き、跳躍し喉を切り裂き回転をして距離をとって様子を見ると倒れた。この戦い方って結構……楽しいんじゃない? 面白いかも。



「ちゃんと見てたかー?」


「見えるわけ無いよー! 早すぎぃー」


「はぁ? せっかく頑張ったのに……」


「わぁっ。え? あ、えっとぉ……走って斬るんだよね……?」



 ミーシャが、シュッ……と消えると低級の魔獣に近付き、数回斬り付け距離をとった。再び、シュッ……と消えると魔獣の体が傷だらけになっていく。



「ミーシャ、それじゃ疲れるだけだよー。首を狙って!」


「はーい」



 スパッ! と斬りつけると魔獣が倒れた。


 何となく分かったらしい。スピードが早すぎらしく魔獣が反応できない事が分かると、撹乱をせずに直接首を狙って斬り付けスパッ! スパッ! と討伐を進めていく。ミーシャは、中級の魔物まで知らずに討伐をしていた。


 あーこれかなり……レベルが上ってるっぽい、どんどんと動きが良くなってきてる。手の動きがシッカリしてきたな……。力も強くなっていて双剣の刃が深く入るようになってるし。


 気付くとシャルも参戦していて、アリアと共にチームになって討伐をしていた。チームを組む必要は無さそうだけど。アリアは前衛に守ってもらわなくても魔法を使えるし、シャルも支援魔法を使って無いし。


 あー。これって俺は、見てるだけで良い感じ? 一応、何か会った時に対応できるように見守っておくけど。そう言えば……アリアに30分も闘い続けられないって言ってたけど、もう2時間以上は闘ってるけど?


「おーい……! 2時間経ったぞー! 3時の休憩にしよー」

「「「はーい」」」


 声が全然、疲れて無いな……まだまだ余裕じゃん? 俺は、疲労の減少とか付与したっけ? 体力の上昇とか……


 バリアの中に戻る時に、魔石と素材を回収しておいた。



「お疲れ様ー」


「ねぇー! ユウくん、討伐して無かったよねー?」


「良く見てたな? 随分と余裕だなー」


「だって闘ってる時に、ユウくんが視界に入ったんだよー。それもさぁー、ユウくんが座って休憩をしてるのがさぁー!」


「シャルちゃん!? ユウくんとケンカするの?」



 シャルが、あっ! という表情をして気不味そうな表情に変わった。


「あ、あのね……違うの、えっと……一人で休んでて何してたのかなーって……気になって聞いただけだよ……うん」


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