中級ダンジョン。
比較的に難易度の低いこのダンジョンではゴブリンなどといった小型モンスターが出現する。
階層も浅めで初心者からでも入りやすいと言われているが、やはり中級ダンジョンなだけあってスキルを使ったりしないとモンスターは簡単には倒せない。
新人が時々大怪我を負ったりするらしいので危険度はそこそこ高いといえる。
そんな中級ダンジョンに俺たちは来ていた。
「それじゃあよろしくなユキ」
「ええ、足は引っ張らないようにするわ」
今回はユキも戦闘に参加して前衛はリサとユキが担当することになっている。
接近戦に弱い俺は2人の補助的な役割を担う予定だ。
とは言っても一応、所持スキルに火属性魔法があるおかげで多少は接近戦でも戦うことが出来る。
「ちなみにユキのステータスってどんな感じなの?」
「私は《剣士》よ、ステータス見てみる?」
「うん、見せて!」
リサがそう言うのでユキは《ステータス》を開示する。
《名前 ユキ レベル20 スキル 剣士》
《スキル一覧》
・氷剣レベル1
「氷剣ってことは氷の魔法が使えるってこと?」
リサがユキに向かってそう呟く。
「そうね、色々応用をして剣に氷の魔法を纏わせてるって感じかな、後はモンスターを倒した際に入手したドロップアイテムを使って、魔法が付与出来る武器にしているわ」
どうやらユキはアイテムを使って剣の性能を格段に上昇させているらしい。
ダンジョンでは装備品を変えたり、素材を合成させることで武器などの性能を上げることが出来るからな。
「クロ君のステータスはどうなっているの? 魔法が使えることは知っているんだけど」
ユキは俺にそう聞いてきたので、俺は2人にステータスを見せることにした。
《名前 クロ レベル30 スキル解読》
《スキル一覧》
・火属性魔法レベル2
・水属性魔法レベル1
・土属性魔法レベル1
「噂通りの高ステータスね……」
ユキは驚愕の表情で俺の方を見てくる。
リサも俺のステータスを見てポカンと口を開けていた。
やはり魔法は習得している人が少ないというのは本当らしい。
改めてそう認識していると、ユキは真剣な様子で口を開いた。
「その魔法、どこで習得したの?」