Dランクダンジョンの攻略は順調に進んで、今はCランクダンジョンに挑んでいる。
だけど、状況はあまりよろしくない。完全に行き詰まっている。
敵の動きが明確に変わって、パターンを読めなくなった。
フェイントをしてきたり、不意打ちを仕掛けてきたり。
ダンジョン自体が入り組んだ場所になったこともあって、とても苦戦している。
敵の剣が当たってしまった時なんて、死んだかと思った。
普通に怪我をしただけで、数日後には治っていたけど。
ダンジョンに潜り続けることで、僕も化け物になっているのかもしれない。
それでも、愛梨が笑顔で僕を受け入れてくれるから。それだけでいい。
放課後にもダンジョンに通うことにして、隣町に何度も向かっている。
その中で、毎日挨拶してくれる人がいる。金髪に染めている、明るい印象の人だ。
「こんにちはっ。今日もダンジョンですか?」
「そうですね。頑張っていきたいと思います」
「ご無理はなさらず。あなたが死んでしまったら、私は悲しいですっ」
「ありがとうございます。帰りを待ってくれる人もいるので、死んでられませんよ」
「なら、その人を悲しませないようにしないといけませんね。応援してますねっ」
こんな感じで、お互いに名前も知らないけれど、顔は覚えている。
誰かから応援されることが心地よくて、力が湧いてくるんだ。
できるだけ早く、今のダンジョンを攻略したいな。
この人が死んじゃったら、僕は悲しい。彼女と同じ気持ちだ。
ただ挨拶するだけの関係ではあるけれど、笑顔で居てほしいと思えるんだ。
やっぱり、会話をするだけでも変わるものだな。
あるいは、僕に好意的な反応を返してくれるからかもしれない。
だとすると、僕も簡単なものだな。学校で親しい人は少ないから、そのせいかもしれないけど。
単純に親しみを込めた会話というのは、あまり経験がない。
この人は、僕を心から案じてくれていると思える。挨拶しているだけなのに、不思議なものだ。
そうか。もしかしたら、ダンジョン攻略を応援してくれているからかも。
僕は家族にもクラスメイトにも伝えていないからね。
命がけの戦いは苦しいけれど、それを応援してくれるのが支えになったのかな。
まあ、何でも良い。僕のやるべきことは変わらない。
Cランクダンジョンをできる限り素早く攻略して、僕自身も生きて帰る。それだけだ。
僕が死ねば、愛梨も死ぬ。いま会話をした人だって、悲しんでくれる。
だったら、生きる理由が増えただけだからね。負担が増えた訳じゃない。
いつも通りになった日常をこなして、ダンジョンへと入っていく。
門番も慣れたもので、顔だけ見て通してくれるようになっていた。
でも、ダメだな。それだけ苦戦しているという証拠だ。
結構な期間を停滞していた証だ。
いや、やめよう。焦り過ぎたら命を落としかねない。
生きて愛梨にまた会うんだ。そのために、とにかく生きないと。
そう考えていると、違和感に気がついた。
「あれ? いつものモンスターが居ない?」
いつもは門を通るとすぐに敵が現れる。血に染まったチーターみたいなやつが。
それで、倒したあとに石でできた遺跡みたいなところを進んでいくんだ。
だけど、今回は居ない。誰かが倒しているのだろうか。
今のところ、このダンジョンに入っているのは僕だけだと思っていたけれど。
新しい誰かが、Cランクダンジョンに挑み始めたのだろうか。
「門番の人も、教えてくれても良いのにな。とはいえ、個人情報になっちゃうか。誰がダンジョンに入ったかなんて」
口にして気づいたけれど、これまでも他の誰が入っているとか、聞いたことがないな。
刀也に襲われたダンジョンだって、何人が挑んでいるのかなんて知らなかった。
そう考えると、門番の行動はおかしい訳ではないのか。
他に誰がいるか教えてほしいって、こちらの都合だもんな。
極端な話、この前の刀也みたいなやつが誰かを殺そうとしてもおかしくはない。
ダンジョンの中には、監視なんて無いんだから。個々の良心に期待するしかない。
そのまま進んでいくけれど、モンスターに全く出会わない。
これは、完全にみんな倒されているな。
頼もしい同業者がいると思えば良いのか、厄介なライバルが現れたと思えば良いのか。
それもこれも、相手の人格次第だな。仮に出会うのなら、の話ではあるけれど。
とりあえずは、逃げ道を意識しながら進んでいこう。
いざという時には、すぐに逃げ帰れるように。
刀也の件があってから、どうしても人を疑ってしまうな。
あんまり良くない考えだとは思っているんだけど。でも、つい。
そういえば、刀也を最近見ていないな。学校に来ていないのは、いつものことだけど。
「楽なような、怖いような。とはいえ、ボスまで倒されたりはしないだろうな」
一発で攻略できるほど、簡単な場所じゃない。僕が一番分かっている。
だからこそ、協力できるのなら、そっちのほうが嬉しい。
頼りになる人だと良いな。僕だって、誰かとコンビを組むことに憧れはある。
ただ、これまでのダンジョンでは、僕より弱い人ばかりだっただけで。
今の段階では、僕より強いかどうかはわからない。
ただ、最低限の実力はある。Cランクダンジョンでも、犬死にしないくらいの。
まあ、それもこれも出会う前提の話だよな。
全く関わらないままダンジョンを終えることだって、きっとある。
とりあえず、今はダンジョンを攻略していくしかない。
そう考えて進んでいくと、必ず通らなければならない道に、人が居た。
ダンディなおじさんという雰囲気で、しっかりと装備を着込んでいる。
鎧という訳ではないけど、防弾チョッキか何かかな。つまり、同業者だ。
おそらくは、今日は僕より先にダンジョンに来ていた。それで、休憩でもしているのだろう。
なら、挨拶でもしようか。口を開こうとすると、相手が先に話しかけてきた。
「君は、これからもダンジョンを攻略するつもりなのかい?」
「そうですね。必要なことですから。僕がやらなきゃいけないんです」
「笹木優馬君。君は大変優秀だ。疑いようはないよ。私が集めた情報だけでも、誰よりもダンジョン攻略をこなせていると思う」
「ありがとうございます。思っていたよりは順調ですね」
Cランクダンジョンでは少し停滞しているけれど、それを考えてもいいペースだ。
当初の予定では、もっと苦戦しているはずだった。当たり前だよね。戦いを経験したことなんてないんだから。
だけど、Dランクダンジョンまでは、一日で攻略できることが主だった。
ハッキリ言って、普通じゃないと思う。愛梨が居なければ、絶対に油断していた。
だから、優秀と言われるのもおかしくはないと思う。なぜ、僕の名前まで調べたのか分からないけれど。
まあいい。他の誰かからの評価よりも、僕は愛梨を助けたいんだ。間違えてはいけない。
「だけど、君の冒険はここまでだ。どうしても先に進みたければ、私を倒してからにしてくれ」
「それは、殺し合いをしようという話ですか?」
「違う! 私は人を殺すつもりなどない。ましてや、君のような子供を」
なら、なぜ僕を妨害してこようとするのだろう。
分からないけど、殺し合いじゃないのなら十分か。勝って、力を認めさせればいいだけ。
「なら、すぐに始めますか?」
「そうだね。邪魔になりそうなモンスターは排除した。君には、ここで諦めてもらうよ」
男は右手に剣を構えていく。無骨で、飾りなどまるでない。銃刀法違反にはならないのだろうか。
そういえば、自前のバットを用意していたけれど、ダンジョン攻略では武器を使って良いのかもしれない。
いや、考え事は後だ。僕はダンジョンを攻略するんだ。なら、この人を倒して進むだけ。
さあ、戦いの始まりだ。この人の目的が何であれ、必ず勝つ!
「行きますよ!」
バットを構えて、防御の姿勢に入る。
相手は即座にこちらから離れていく。慌てて追いかける。
曲がり角の先に向かうと、急に刃が襲いかかってきた。
頑張って避ける。また敵は逃げていく。
「殺すつもりですか! なら、逃がしませんよ!」
「Cランクダンジョンに入れる人間が、さっきの一撃で死にやしないよ!」
確かにそうかもしれない。僕だって、もっと危ない攻撃を受けたこともある。
それでも、多少のケガをしても、命に関わることはなかった。
なら、相手は僕を殺すつもりはないのだろうか。実際、他人と戦った経験が少なくて、よく分からない。
考え事を捨てて、また追いかけていく。今度は曲がり角に警戒する。
攻撃は来ないので、安心して進んでいく。すると、急に足を取られて転びかける。
そこに、敵の剣が襲いかかる。なんとかバットで防御する。
一応、鉄を切れる剣ではないのか。なら、本気の殺意はないのかも。
装備を見る感じだと、ちゃんと切れる剣くらい用意できそうに見える。
なんというか、金がかかっていそうというか。
でも、厄介な敵だ。また逃げていったので、足元を確認する。
すると、糸のようなものが張られていた。
つまりは、僕を妨害するために罠を仕掛けていたってことだ。
狡猾というか、戦術を考えているというか。僕の頭にはない行動を仕掛けてきた。
このままだと、負けてしまうかもしれない。考えろ。相手の嫌がることは何だ。
毎回、逃げる相手を追いかけてきた所に仕掛けを用意されている。
なら、慌てず慎重に動くことが鍵になるだろうか。
そうなると、ただ慎重に動いても効果は薄いだろう。
ブラフが必要になってくるはずだ。簡単なところだと、声か。
「鬱陶しい奴め、逃がさないぞ!」
敵が視界から消えるまで走って、それからは足音だけを立てる。今度は階段だ。
そのまま進んでいくと、上から何かが降ってきた。警戒していたので、すぐに避ける。
すると、煙が出てきた。煙幕だったか。
絶対に煙に紛れて攻撃してくると分かったので、足音に警戒する。
聞こえてきた音に合わせて、バットを振り抜く。剣で防御した敵は、そのまま吹き飛んでいった。
そして階段を転がり落ちていったので、慌てて様子を見に向かった。
痛そうにはしているが、間違いなく無事だ。ホッとした僕は一息つく。
「大丈夫ですか?」
「ああ。君の力は、私を遥かに超えている。このまま戦ったところで、勝てないだろうな」
「なら、僕がダンジョンに挑むことを認めてくれますか? 邪魔さえしないのなら、認める必要もありませんが」
「悔しいが、そのつもりだ。君のような子供に、戦わせたくはなかったのにな。同じCランクダンジョンに挑んでいるのに、私の成長は頭打ちなんだ。それでも、大人である私が戦いたかったのに」
本気で顔に悔しさと申し訳無さのようなものが見える。
つまり、この人は僕を心配してくれていた。やり方は、ちょっとどうかと思うけど。
でも、言葉で説得されたところで、僕は止まらなかったか。なら、正しい方法だったのかもしれない。
どちらにせよ、この人が諦めてくれたのなら、またダンジョンに挑むだけだ。
ちょっと時間を取られてしまったから、今日はここまでだけど。
「気遣ってくれたんですね。ありがとうございます。でも、僕は大丈夫です」
「ああ。私よりも、よほど見込みがあるだろう。でも、私も協力するよ。この街の警察署に来てくれれば、装備を融通する」
「警察官なんですか? それでも、武器なんて持てるものなんですか?」
「私は特別ではあるが、スタンピード対策だよ。最低限、市民を守る手段を構築するためだった」
確かに、納得できる話ではある。警察の役目なのかは怪しいけれど。
今度スタンピードが起こった時も、街中にモンスターが現れるのだろう。
だから、確かな戦力は必要だ。いざという時に、対策があるのとないのでは大違いだから。
「そうなんですね。なら、あなたも市民を守るために?」
「ああ。だが、限界が見えてしまった。だから、君に託すよ。今回の戦いで、私の装備の有用性は理解できたと思う」
「そうですね。モンスターにも通じたんですか?」
「その通りだ。理解してくれるのなら、話は早い。今後の君の戦いで、役立ってくれるだろう」
「分かりました。警察署に向かえば良いんですね。明日、行きますね。誰が取り次いでくれますか?」
「ああ、すまない。名乗っていなかったな。
さっきの戦いで、思い浮かんだ戦い方もある。
だから、装備を手に入れられるのなら、更に戦いの幅が広がるはずだ。
加藤さんと言ったか。この人の提案、受けてみよう。
僕としても、バットだけで戦うことには不安を感じていたわけだから。
「分かりました。知っていると思いますが、僕は笹木優馬です。よろしくお願いしますね」
「ああ、よろしく頼むよ。不甲斐ない大人で済まないが、君しか居ないんだ」
なら、僕が戦って正解だった訳だ。
愛梨を守りたい一心だったけれど、間違っているのではないかとも疑っていた。
でも、今なら僕の戦いに意味はあるのだと自信を持てる。
ただ自己満足のための戦いじゃなかったのだと。
命をかけてまで戦っている、愛梨の命まで背負っている。
それなのに無駄だったと思い知ってしまえば、きっと心が折れていた気がする。
まあいい。今日は疲れちゃったから、帰って休もう。
ここで無理をしたとしても、命を落とすだけだ。
Cランクダンジョンは、これまでのダンジョンとはレベルが違う。
不安要素を抱えたまま戦っていける場所じゃないんだ。
「分かりました。今日は帰りますけど、加藤さんはどうしますか?」
「私も戻るとしよう。報告しないといけないことがあるのでな」
それからは、お互いに門まで向かっていって、別れた。
今日も愛梨がご飯を用意してくれていて、落ち着いて過ごせた。
そして次の日。放課後に警察署へと向かう。
装備を加藤さんに譲ってもらって、バットから剣に新調した。
加藤さんが使っていたものとそっくりだ。それ以外にも、彼が使っていた装備を渡される。
煙玉、鋼糸、スタングレネード、警棒、そして通信機。防弾チョッキみたいに見えた衣装も。
補充はこの警察署以外にも、僕の自宅に一番近い場所でもいいとのことだ。
「優馬君、頑張れよ。そして何よりも、無事に生き延びてくれ。そうすれば、私が手を貸した甲斐がある」
「分かりました。手を貸していただき、ありがとうございます」
「いや、気にすることはない。これからも、何か相談事があれば言ってくれ」
「はい。では、行ってきます」
そしていつも通りに門へ向かうと、いつもの女の人が挨拶してくれた。
「あ、装備を変えたんですね。なら、前よりも安全そうですか?」
「そうですね。だいぶ楽ができると思います」
「なら、安心ですね。今日も頑張ってくださいっ」
今のダンジョンを攻略したらお別れだと思うと、少し寂しい。
だけど、門が消えてしまえば、この人は安全になる。
僕の知らないところで、幸せに生きていてくれれば良いな。
そう考える程度には、この人に親しみを感じていた。
だけど、まずは目の前のダンジョンだ。
せっかく加藤さんに手を貸してもらったんだから、できるだけ進みたい。
いつものように門番にギルドカードを見せ、ダンジョンへと入っていく。
すぐに血染めのチーターみたいなモンスターが現れる。
試し切りとして、渡された剣で戦う。
敵は一度こちらに跳んできて、僕が剣を合わせようとすると右へとステップする。
ここが厄介なんだよな。Dランクダンジョンまでと違って、明らかに僕の動きに合わせてくる。
だけど、チーターの動きにはもう慣れた。そのまま着地前に首へと剣を薙ぐ。
簡単に敵の首が落ちて行って、恐ろしい切れ味だと感じた。
これは、昨日に加藤さんが持っていた剣と同じなのだろうか。実は、昨日は刃引きされていたとか?
剣には詳しくないから、見た目だけでは分からないんだよね。
まあ、何でも良い。有用な武器を手に入れた事実だけを知っておけば。
「この剣、かなり切れ味が良いよね。良いものを貰ったな。というか、銃刀法は本当に大丈夫なんだろうか」
まあ、加藤さんは警察署にいた訳だから。それに、門番だって素通ししていた。
だから、手続きとかを代わりに実行してくれたのだろう。
さて、次の敵だ。オレンジになったゴブリンって感じ。小さくて小汚いのは相変わらずだ。
今度は加藤さんの戦術を真似て、一度逃げてみる。
追いかけてきた所に、曲がり角で待機しておく。
足音を確認して、ちょうど良いタイミングで剣を突き出す。
すると、うまく剣が突き刺さってくれた。なるほど。こういう手が有効なのか。
それからの戦いでも、螺旋階段の上から飛び降りてみたり、事前に煙幕を巻いておいたり、いろいろと試してみた。
搦め手と言って良いのかわからないけど、加藤さんを意識した戦術は、このダンジョンの敵には有効だった。
そのまま順調に進んでいき、最奥。そこで予想通りに結界に囲まれる。
つまり、ボスだ。今度の敵は、赤鬼みたいに見える。
身長でいうと2メートル後半くらいあって、額に二本の角が生えている。肌は真っ赤。手には金棒を持っている。
いわゆる鬼のイメージにピッタリで、強敵を予感した。
剣を構えると、鬼は金棒を振り下ろしてくる。
手に持った剣で受けられるイメージは湧かなかったので、頑張って避ける。
すると、耳が割れそうなほどの爆音が響き渡った。
幸い、地面は壊れていない。ダンジョンというのは、ビックリするくらい頑丈だ。
僕が受けていたら、ひとたまりもなかっただろう。
威力と引き換えなのか、僕でも十分に対応できる速さではある。
だけど、Cランクダンジョンのボスだ。油断はできない。戦術を理解しているはず。
敵はもう一度金棒を振り下ろし、僕が右側に避けると横に薙いできた。
今度はバックステップをすると、駆け寄ってもう一度振り下ろしてくる。
だから、避けつつ剣で攻撃しようとすると、金棒で受けられた。
甲高い金属音とともに僕の剣は弾き返される。
そのまま、また敵は金棒を横に振ってきた。
今度はしゃがんでよけ、突きを繰り出す。
すると、右側に跳んで避けられた。
反撃されたことを気にしているのか、敵は金棒を構えたままじっくりとこちらを見ている。
そのまましばらくして、また同様の攻防があった。
今のままでは、剣を相手に当てられない。
だけど、敵は剣を防御したり、かわしたりしている。
つまり、当てられさえすれば良い。
鬼は先ほどのように、こちらを見ている。
頭に走ったひらめきのままに、僕はスタングレネードを投げる。
鬼がそれに注目していることを確認して、僕は目と耳を塞いだ。
それでも感じる強い光と音。だから、うまく行ったと確信した。
案の定、光が消えた後の敵は、まともにこちらを見られていない。
そのまま敵の首元に剣を振り、鬼の首は落ちていった。
「やった! Cランクダンジョンを攻略できたぞ!」
だけど、まだ油断はしない。一応、帰るまでが遠足だから。
しばらく時間をかけて門から脱出し、門番に話をする。
そして、今日も愛梨が待つ家へと帰っていった。
さあ、この調子で他のCランクダンジョンも攻略して、次はBランクダンジョンだ!
そんな事を考えている中のある日。
僕と挨拶を交わしていた人が、家へとやってきた。