「ああ、そうそう。忘れてたわ~。みっちゃんに、手伝ってほしいことがあったの!」
アイリは思い出したように、手をパンと叩いた。
「飲むヨーグルト……?」
の、段ボールだ。しかもたくさん。玄関前に置かれた大量の段ボールの箱に圧倒される。
「ほんと助かるわ~。ありがとね、みっちゃん」
「いえいえ」
二人で手分けして大量の段ボールを運んでると、ふと疑問に思った。
「あの、こんなに大量の飲むヨーグルト、何に使うんですか?」
「社員が飲むのよ~」
「福利厚生的なやつですか?」
「さぁ? でも、なんか毎月届くのよね。解約もできないし……」
なんかそれ、SNSで見たことあるなぁ。やめた社員が定期購入していた商品が、ずっと会社に届き続けるやつ。
「ずっと前にいた社員さんが飲むヨーグルトが好きで定期契約してたらしいんだけど、死んじゃってね。もう十数年もずっと毎月届き続けるのよね……」
「ひぇっ……!」
ホラーなやつだった。