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165. 『どっちのましろでSHOW!』配信③

165. 『どっちのましろでSHOW!』配信③




 続いては4期生の番だな。というより、4期生には荷が重いのでは?同期とはいえ、ジャンヌちゃんとまだ1ヶ月間しか活動していないわけだし……。


「ましろ先輩。次4期生なんですけど、少し変わった方法で当ててもらおうかと思います」


 《どんな方法?》


「はい。凸したら私がましろ先輩として話していくので、途中でバレるかどうかやってみます。」


 《なるほど。それならさ、途中で本当に代わらない?その方が面白いよ?》


「確かに。なんか、ましろ先輩との初めましてが私の配信で4期生に申し訳ないですね……もちろんましろ先輩にも」


 《ましろは気にしないから。それにこれが配信者、Vtuberの仕事だからさ。とりあえず『お水飲んでもいい?』を合図にしよっか》


 コメント

『神企画きた』

『ドッキリ』

『ジャンヌちゃん頑張れ!』


「では……まずは八神えるるちゃんからいきますね……あ。……もしもし?」


 《え?》


「今配信してます。自己紹介お願いできるかな?」


 《あ。配信?あー、えっと……やっほー、元気足りてる?みんなの応援団長ことFmすたーらいぶ4期生の八神えるるです》


 コメント

『姫じゃんw』

『マジで似てるw』

『バレなそうw』


「えるるちゃんありがとう。今ねデビューした4期生に挨拶してるの。初めまして姫宮ましろです」


 《あ。あっ初めまして……あれ?姫先輩のディスコード壊れてませんか?2人いますけど……》


「なんか今日は直らないみたい。気にしないでね。えるるちゃんは憧れてる先輩とかいるのかな?」


 《います!姫先輩とキサラ先輩です!だから今めっちゃ心臓ヤバいです!》


 コメント

『博士にも憧れてるのか』

『えるるちゃん可愛いな』

『団長元気くれ』


「ありがとう。良かったら詳しく教えてくれる?」


 《はい!あのですね。アタシはゲームも絵も歌も下手で。でも好きなんですよ。それでもVtuberとしてデビューしたからには、みんなに楽しんでもらいたいし、応援してもらいたくて。だからせめて雑談配信を上手くなりたくて。姫先輩とキサラ先輩は雑談配信面白いし、本当に尊敬してます!》


「そっか。そうなるように……うぅん。一緒に頑張っていこうね、えるるちゃんw」


 《は?え?まし……お~い!ジャンヌちゃんじゃん!焦った~……なんだよ~!驚かせないでよw》


 コメント

『草』

『ジャンヌちゃんのフリ完璧だな』

『バレなかったなw』


「ごめんね。このままだとバレなそうだったから。私から言っちゃったw」


 《本当にびっくりした。おかしいと思ったんだよ、いきなり会ったことない話したことない姫先輩からディスコードくるんだもん!良く考えたらそんなことあり得ないよねw》


「実際ましろ先輩と話す機会があったら何話したいの?」


 《え?そうだなぁ……毎日配信観てます!ホワイトプリンセス聴いてます!かなぁ。もうFmすたーらいぶの2大巨頭だからそんな機会かなり先だと思うけどさ?》


「ここ切り抜かれるといいね?ちょっと『お水飲んでもいい?』」


 《あっうん。いいよ》


 コメント

『来たぞ』

『えるるちゃんドッキリ』

『どうなるんだw』


 《ありがとね。えるるちゃん》 


 《え?もう真似しなくていいってジャンヌちゃんw》


 《姫宮ましろの声に似てるかな?》


 《うん。似てるよ。っていうかこれ姫先輩に許可とって……ん?あれ?さっきこっちのアイコン光ってたっけ?》


 《さっきは違うかなw》


「さっきのは私だから」


 《え……ちょ……え?ちょっと待って……え?》


 《初めまして。姫宮ましろです》


 《待ってぇぇぇぇぇ!!うえぇぇぇぇぇぇぇ!!ちょっと!!ヤダ!!》


 コメント

『限界化したなw』

『大草原w』

『最高』


 《うわーん。もう配信終わります!》


「ごめんごめん。えるるちゃん」


 《え……あ……本物……ですか?》


 《本物だよw》


 《あ。あの……八神えるるです……いつも配信観てます……なんかすいません……》


 《これはコミュ障陰キャ女おつだねw》


 コメント

『それはかのんたんのw』

『がんばれ』

『本当にすこ』


「ごめんね急に。えるるちゃんありがとね」


 《なんかこんなんで大丈夫なのかな?本当に今でも心臓バクバク言ってるんだけど……》


 《えるるちゃん。こっちはコメント欄が大盛り上がりしてるから大丈夫だよw》


 《それなら良かったです!今度はアタシとコラボしてください!ではまた》


 コメント

『楽しかった』

『予想通りの反応助かるw』

『えるるちゃん可愛かった』


 《優しい同期で良かったねジャンヌちゃん》


「はい。本当にありがとう、えるるちゃん」


 予想通りの反応にリスナーも満足だろう。『姫宮ましろ』と話すだけで、緊張してしまうのは無理もないけど。ただそこまでの存在になれていることを嬉しく思うし、先輩として頑張ろうという気持ちになるよな。

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