156. 『夢のFmすたーらいぶ!先輩!あの子の良いところ教えてください!』配信③
コメント
『次は?』
『2期生』
『わくわく』
『ドキドキ』
「2期生なんだけど……大人の都合で、とりあえず姫先輩にはさくら先輩とクララ先輩、リリィママにはルナ先輩といのり先輩のことを聞きますね?」
「時間おしちゃったよねごめんごめん」
「尺の都合ってやつね。少し話しすぎたかしらね」
コメント
『楽しみ』
『どんなのくるんだろ』
『緊張してきた』
「まずは、さくら先輩とクララ先輩。姫先輩お願いします」
「はい。さくらちゃんは『歯車』かな。配信観たら分かるけど、意外に配信を回す役目が多いね。あとは企画力が素晴らしくてFmすたーらいぶのライバーで1番うまいのは間違いなく彼女だね。たまに変な企画を持って来るけど、それも面白いから困っちゃうんだよね」
「分かる気がします。さくら先輩の企画ってすごく面白くて、つい乗っかっちゃいますもんね」
「そしてクララちゃんは『油』かな。配信を円滑に回すための潤滑剤的な役割。誰かがプロレスしてたらそこに乱入するし、先輩やそれこそ社長にだって配信で文句言ってるもんねwでもそれがリスナーさんの心を掴んでる要因でもあるね。あのキャラだからこそ、ああいうことを言えるわけだし」
「確かに、他のライバーさんだと炎上案件になりそうなこと多いですよね……クララ先輩だから許されるところありますし」
コメント
『歯車と油』
『最強やん!』
『やっぱりさくララw』
「そうかも!やっぱり相性抜群なんだね。じゃあルナ先輩といのり先輩のことをリリィママお願いします」
「ルナね。彼女は……『才能の塊』じゃないかしら?やっぱりFmすたーらいぶの歌枠と言えばルナだし、絵もゲームも得意だから何でもできる。あとはトマトが好きなヴァンパイアっていうキャラもしっかりしてるしね」
「分かります。ルナ先輩はコラボの企画内容をお任せしてくれるんですよね。コラボの相手として安心感がありますし。でも歌枠だけは気が引けますけど……」
「そこはルナが上手すぎるから仕方ないわね。次はいのり。一言で表すなら『最後の砦』でしょうね。どの配信でも必ずストッパー役に回ってくれてるわ。ルナと同じく歌枠も人気だし。あの癒しボイスは反則よね」
「いのり先輩は、コラボでもよく助けてくれます。あと配信をうまくまとめてるイメージですね。いつもリスナー目線に立ってくれてると思いますし」
コメント
『納得』
『わかる』
『1期生に褒められて嬉しいだろうな』
「さっきのポジションの話しなんだけど、2期生って面白くて自分の配信だと必ず配信を回す側にいるんだよね。そして弄られる側が必ずクララちゃん➡️さくらちゃん➡️ルナちゃん➡️いのりさんって言う優先順位なんだよね」
「ましろの言う通りで、2期生の配信を観てもらえば分かるわ。クララがいない時は必ずさくらがその役目をやってる。逆に言えば、いのりは絶対にそのポジションにはいかないのよね」
「話し合って決めたんですかね?」
「どうなんだろうね?」
「自然にそうなってるのか、2期生の結束力なのか、どっちにしても仲が良い証拠だと思うわよ?」
コメント
『自由にやってるかと思ってた』
『やっぱり努力してたんだな』
『いい話』
こうして考えると役割がきちんと決まっているのは2期生のほうで、自由なのはオレたち1期生のほうなのかもしれない。
全員が全員、自分だけの強みを持っていて、それを最大限発揮している。昔のオレなら興味はなかったけど、今はこんな風にみんなを見ることができている。だからこそ、自分も頑張ろうという気持ちになっているのかもしれない。
そんなことを思いながら、企画配信は続いていった。