154.　『夢のFmすたーらいぶ！先輩！あの子の良いところ教えてください！』配信①

　時間は19時。配信が始まると、視聴者数は5万人を超えていた。自分で言うのもなんだが、Fmすたーらいぶのトップ2人の3D生配信ということもあり、コメント欄には、配信が始まる前から待機している人たちで溢れていた。

　コメント

『おっ。ついにきたか』

『この2人が揃うとか豪華』

『更に司会が2人を目標にしてるソフィたんとか』

『エモすぎる』

「夢のFmすたーらいぶ！先輩！あの子の良いところ教えてください！さぁ始まりましたね。初司会のFmすたーらいぶ3期生、みんなの妹ハーフエルフ、葉桐ソフィアです！よろしくね！」

　コメント

『おぉ！ソフィアちゃん初司会！』

『がんばれー！』

『ソフィアちゃん可愛い』

『ソフィたんマジ天使』

「ありがとう！今日はスタジオから生配信でしかも3Dだから緊張するけど頑張るね。早速だけど、今日一緒に配信してくれる先輩、自己紹介お願いします」

「はい。皆さんこんばんは。良い夜をお過ごしですか？Fmすたーらいぶ1期生、みんなの姫こと姫宮ましろです」

「待たせたわね眷属たち。Fmすたーらいぶ1期生、魔界の時期女王こと魔月リリィよ。よろしく」

　コメント

「ましろ姫キターー！！」

「リリィママだ！」

「リリィママやっほーーーーー！！！」

「ママ待ってたよ」

「リリィママァァァア！！愛してるぅううううううう！！！」

「魔月眷属がすごいですけどw」

「恥ずかしいわね……本当に……」

「今日の企画を説明しますね。ついに4期生がデビューします。その4期生のために、Fmすたーらいぶのライバーのことをトップのお2人に聞いて、教えてあげるという内容です。その中にはソフィアもいるのでドキドキしてます。ちなみにこういう企画どうですかお2人共？」

「恥ずかしいかな。配信でみんなのこと話すことあんまりないしね」

「そうね。しかも企画で生配信だし？やりづらいわ」

　コメント

『褒めて褒めて』

『トップに褒められるとか嬉しい』

『マジそれな』

「お2人とも照れてますね。ちなみにソフィア初司会なんですけど、お2人は司会とかどうやってますか？」

「司会？あーソフィアちゃん。1期生はね、基本そういうのはひなたさんが担当だから。ましろはほとんどやらないかな」

「段々そうなっていくのよ。企画配信観れば分かるわ。2期生は……さくらかいのり。3期生だとキサラがやってることが多いでしょ？運営が振るいにかけてくるのよ……私とましろには司会のセンスはないわ」

　コメント

『それは草』

『ソフィたん頑張れ』

『センスはヤバい』

「あはは。頑張らないと！早速企画いきましょうか。まずは1期生から……姫先輩とリリィママから。簡潔に一言であらわしていこうかな、その方がリスナーさんも分かりやすいですし」

「ましろが思うリリィさんか……『エンターテイナー』かな。リリィさんって空気を読む能力が誰より長けてるし、良く配信の流れを見てオチを考えて実行してる。そしてリスナーさんをツッコミにまわして配信を楽しんでるし、観てるリスナーさんも楽しませてる……リリィさんがいればどんな配信でも安心だし。ましろはリリィさんには全然敵わないよ」

　コメント

『ママは最高！』

『姫から聞くと感動』

『リリィママ最強説』

「リリィママから見た姫先輩は？」

「ましろは『柱』かしら。このFmすたーらいぶを支える立派な柱。ましろがいるからライバーは頑張ろうって思ってるし、尊敬であり目標でずっと走り続けてる。ましろが居なかったら、今のFmすたーらいぶはなかったと思う。配信とかで何度も言ってるけど、私はましろがいたからここまで来れたから。私のほうこそましろには敵わないわよ。」

　コメント

『ごめん泣く』

『オレ泣いた』

『箱ティッシュください』

「なんか……ソフィア感動なんですけど……泣きそう……」

「司会が泣いちゃダメかなw」

「早く次いきなさい。恥ずかしいんだから」

　横に座っている立花さんは顔を赤くしている。きっとオレもだろうな。企画配信で生配信だからな……いつもなら隣にいないのに。

　恥ずかしい気持ちもあるんだが、それ以上に嬉しかった。そしてコメント欄は『ましリリィ』の文字で埋め尽くされていた。やっぱり他のライバーを語るのは恥ずかしいもんだな。