152. 『ゲリラ開催!あるココのタコパ』配信②
『あるココ』のタコパ配信はまだ続いていく、近くで見学させてもらっている一ノ瀬さんは真剣な眼差しで配信を見ていた。
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『あるココ楽しそうだな』
『たこ焼き焼いて』
『まだかな』
『ココアが焼いて』
「第2弾焼くぞ~!ココアが焼いてって言ってるよ?大丈夫?」
「大丈夫だよ。たこ焼き焼くくらい。ココアを誰だと思っているの?魔女っ子だよ?炎には慣れてるから!」
「たこ焼きは炎出ないしw」
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『2人は自炊するの?』
『お腹すいた』
『たこ焼き食べたい』
「自炊?あるとは結構やるよ」
「え?あると、自炊してるの?ココア全然やらないんだけど……何作るの?」
「え?別に普通だよ。ハンバーグとかカレーとかオムライスとか。煮物とかも作るよ」
「家庭的な女じゃんw生意気ゴスロリのイメージ崩れるw」
「生意気は余計なんだよなw」
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『Fmすたーらいぶで一番料理上手なの誰?』
『リリィママだろ』
『ママしか勝たん』
「そうだね。配信してるし、あると一回行ったことあるけど、めっちゃ美味しかった!麻婆豆腐食べたんだよね」
「ココア……まだ呼ばれてない……」
「あー……リリィママに嫌われてんだよ。TAKE7の女だからw」
「言うなw」
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『草』
『1年たったけど一番絡みの多い先輩って誰?』
『1期生と2期生で』
『逆も聞きたい!』
『配信観てたりして……』
『それは笑う』
「観てたら観てたで嬉しいよ。絡みの多い先輩は……1期生では、やっぱりポアロ先輩かなぁ。コラボ配信はこの前が初めてだけど、企画とか案件とか一緒なこと多いかな。少ないのは……姫先輩なのかな?2期生はほとんどないかな」
「ましろ先輩に嫌われてんだよあるとw」
「はぁ?姫先輩はあるてぃめいとだから!絶対ないね!」
「そんなこと言ったらママ先輩はココアの『マジカル×マジカル』一緒に歌いたいって言ってたもん!」
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『喧嘩すなw』
『クソガキw』
『じゃれ合いてぇてぇ』
「ココアはどうなの?」
「ココアは……ポアロ先輩はほとんどないなぁゲーム好きなのに全然絡まない。2期生は企画しかほとんど絡まないかも」
「ポアロ先輩は謎解き苦手だからw」
「だからなのかなwポアロ先輩。ココアは他のゲームも好きですよ!ってアピールしておこう」
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『ポアココ観てみたいな』
『ゲームしてるとこ観てみたい』
『2年目の目標にしよ』
「あ。ココアたこ焼きひっくりかえしてよ。焦げるよ」
「あっうん……よし。これでいいでしょ?めっちゃ上手くない?」
「すごいドヤ顔なんだけどw」
「うるさいな!ほら食べてよ」
「はい。いただきます。あつ!ふぅ……おいしい」
「ココアも食べる!……はふっ!熱い!でも、おいひい!」
こうして、あるココのタコパ配信は無事に終了し、時刻は21時になる。配信終了ボタンを押し、PCの電源を落とす。そして一ノ瀬さんは満足そうな表情を浮かべながら口を開く。
「凄かったです!衣音ちゃんも愛梨ちゃんもとても輝いてました!私も頑張ろうって思いました!」
「ありがとうございます。あのこれからもよろしくお願いしますラビさん」
「ココアたち、先輩に色々頼ってね」
3人で笑い合う。すると一ノ瀬さんはハッとしたような顔をし、少し照れた様子を見せながら話し出す。
「あの!よがったら泊まっていぎませんか!?もっと色々聞きたいですし」
「そうですね……せっかくだし、私は大丈夫ですけど、愛梨ちゃんは?」
「私も大丈夫だよ。衣音ちゃん一緒にお風呂入ろ?」
「嫌だよwそれじゃあお言葉に甘えて」
「良かったですね一ノ瀬さん。2人ともありがとう。オレは帰りますから、また明日連絡します。一ノ瀬さんの本番はこれからだから」
「はい!お疲れ様でした!マネージャーさん!」
オレは一ノ瀬さんの部屋を出て、自宅へと帰宅することにする。デビュー前にこうして繋がりを作れたのは一ノ瀬さんにとって大きいかもしれない。