「オレハカワイソウナンダ! ムクワレテナインダー!」
毒液を吐き散らし、発狂状態に陥るベノストーカー。
そこに迫る4つの影。
私……ヘルプリンセス。
国生さん……ビーストプリンセス。
咲さん……バーサーカープリンセス。
萬田くん……グラトニープリンセス。
「オレヲイジメルナーッ!」
「黙れ他責思考の赤ちゃん人間ッ!」
吐き捨てるように鳴き声を斬って捨て
私はベノストーカーに接近し、肺いっぱいに空気を吸い込み、そして
「プリンセス叫喚地獄!」
シャウトした。
私の喉に籠った地獄のチカラ。
私の
病院前道路のアスファルトを抉り、駐車している車の窓ガラスが吹き飛び、並んでいた自転車が残らず
直撃を受けたベノストーカーは吹き飛ばされ。
見れば分かると思うけど……
全身の骨が砕け
目玉が破裂し
ぐにゃぐにゃになる。
「あ。あ、ああ……」
それでも這いずるベノストーカー。
そこにビーストプリンセスが接近し。
「この生ごみがっ! 思い知れッ!」
巨馬の下半身で、その蹄を振り上げる。
黒王号レベルの蹄がろくに動けないベノストーカーに叩き込まれていく。
「プリンセスナスカハイパークラッシュ!」
そんなスキルシャウトと共に繰り出されるビーストプリンセスの蹄は。
ベノストーカーの骨の砕けた胴体を踏み躙り、内臓を残らず破裂させていく。
「うぐいいいいい!!」
おおよそ耳にしないような、悲鳴がその場に響き渡った。
ビーストプリンセスの猛攻に、虫の息になるベノストーカー。
そして、その首が……
切断された!
「阿比須族滅流……
いつの間にかベノストーカーとの間合いを詰め。
真横に振り抜いた姿勢で刀を構えていたバーサーカープリンセス。
納刀し、重々しくその奥義の名を口にする。
……見えなかったけど。
多分本来は人体を胴体で一刀両断に切断する技なんだろう。
それで首を刎ねたんだ。
人間の胴体より太い、ベノストーカーの首を。
失明し、胴体をぐちゃぐちゃにされ、斬首された。
首はコロコロと転がり、止まり。
そこで浄化を秒読みに控えるベノストーカーに。
「プリンセスサンブレード!」
手から輝くレーザーブレードを立ち昇らせ。
萬田くん、つまりグラトニープリンセスがベノストーカーに止めを刺した。
その輝く光の刃を振り下ろして、ベノストーカーの切断頭部を正中線でカチ割ったのだ。
アーッ!
肺も無いはずなのに。
ベノストーカーの頭部は最期にそんな鳴き声を発し。
左右に倒れて爆散する。
……浄化完了!