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第14話 「こんにちは!突然だけどフォロワーの皆の力をかしてくれー!」

 ◆


 崎山ゆかりは旅行と温泉が好きなフッ軽女子だ。


 何か月かに一回まとまった休みをとって地方を回る。


 そして9月末、秋の足音が密やかに聞こえて来た頃──彼女はとある地方の温泉付きの小さなペンションに宿泊していた。


 移動で疲れたその夜、温泉も堪能して上機嫌だった彼女は一冊のノートを見つける。


 それはいわゆる旅ノートというやつで、宿泊客がそこに旅の思い出を書いたりする。


「これって結構面白かったりするんだよね~」


 と、ぱらぱらとページをめくっていく。


 8/15

「温泉サイコー!」


 8/25

「久々の一人旅~。夜の温泉、星がめっちゃキレイ!」


 9/1

「ここに書き残しておきます。ひとみがエッチさせてくれません」


 9/12

「うんち!」


 9/20

「ジョー&ミク&たかちー&みっちゃん! 最高の仲間たちとホラー上映会! この動画みてみ、後悔するかもよ→*****************」


 最後の日付の所には、とあるURLが記載されていた。


 ゆかりは興味本位でタブレットでそのURLにアクセスをする。


 すると──


 ・

 ・


 男が怒鳴っている。


 内容ははっきりとは聞き取れないが、男の怒声は徐々に狂気じみていく。


 すると女性のものらしき手が画面に現れた。


 撮影者の手だろうか? 近づいてくる男を遠ざけようと、掌をひろげている。


 男が手を振り上げ、カメラの目線が大きく下へ──床とほぼ同じ高さまで下がった。


 まるで倒れているかのような目線。


 床の向こうには一人の青年が血を流して倒れていた。


 じわり、と画面が滲む。


 まるで涙を流しているかのように。


 次は画面が大きくブレた。


 足が映っている。


 蹴られたのだろう。


 男のものと思われる足が何度も振るわれる。


 撮影者らしき女性を蹴っている──何度も、何度も。


 女性は助けて、助けて、と叫ぶ。


 しかし助けはこない。


 助けてくれたかもしれない青年は床の向こうに倒れている。


 女性の手はお腹をまもるように添えられているが……暗転──そして静寂。


 数秒後、耳元で「私の赤ちゃん」という囁き声が響く。


 ・

 ・


 奇妙なのは、その声がタブレットではなくゆかりの耳元で聞こえてきた事だ。


 何となく不気味に思ったゆかりは、大手掲示板サイトのオカルト板の常連である友人にLINEで相談をした。


 ──『ねえ、私今旅行中なんだけど、変な動画みちゃったかも』


 ──『どんな?』


 ──『妊婦さんが殴られてるみたいな。男の人が凄い殴ったりけったりしてて……』


 ──『それ、いまオカ板で話題になってる呪いの動画、かも』


 ──『呪いって?』


 ──『みたら、一週間後に死ぬってやつ』


 ここまでは半信半疑とも言えず、"疑"のほうがずっと比率としては多かった。しかし話をしていく内に、ノートの画像を友人に送った所で事態が不穏な方向へ傾いていく。


 ──『そのノートの画像送ってもらったでしょ? それでちょっと引っかかってたんだけど、思い出した。ゆかりん結構やばいかも。これ見て』


 しかしその友人が、とある記事をURLで送ってきたことで針は大きく"信"へと触れる。


 三田丈一


 佐藤美玖


 高橋千秋


 半田道治


 友人が送ってきたのは、この四人の訃報記事の画像だった。


 ──ジョー&ミク&たかちー&みっちゃん


 ゆかりはぶるりと震え、背後を振り返った。


「今……」


 口には出さない。


 もし出してしまったら、それが本当の事になってしまうような気がしたからだ。


 ゆかりは気のせいだ、気のせいだと思い込もうとするが、どうしても耳朶からぬぐい取れない。


 ──『私のあかちゃん』


 という声が。


 ◆


 ──『それで、毎晩変な夢をみるわけか』


 ──『うん、白いっぽい影がさ、遠くに立ってるの。暗い道に……。それで、1日、また1日って経つごとに近づいてくるの。それでね、それで、それで……きょ、今日が四日目なんだけど』


 ──『うん』


 ──『顔がみえたの。すごい大きな目でね、でも目がなくてね、真っ暗な穴から、血がながれてて……それで、それで……許さない、っていうの。みんな許さないって。助けてくれなかったみんなを許さないって。それで私が、誰を許さないのってきいたら、お前許さないって言うの……』


 ──『うぅん……一つだけ、考えがあるんだけれど』


 そう切り出した友人は、とある人物の名を挙げた


 名前というか、ハンドルネームだ。


 "ぴるるん@心霊相談承ります"というちょっと……いや、相当胡散臭いアカウント。


 ──『この人は多分、本物。私の友達が実際にこの人に救われてる』


 そうしてゆかりは件のぴるるんへコンタクトを取ってみたのだが。


 ◆


「へー、最近そういうのよくあるよね! 大体が偽物なんだけどたまに本物が混じってる時があってさ~。も時代に追いつこうとしてるのか新しい媒体にも対応してきてさ~。4日前に動画みたんだっけ? だったらあと3日で死んじゃうわけだ、勘弁して欲しいよなー! まあでも大丈夫! その動画ちょっと落としたいんだけどリンクもらっていいかな」


 通話をしてみると、ぴるるんのカジュアルさにゆかりの疑念が濃くなった。


 なんというかが全くないのだ。


「……OKOK! これねー、ちょっと時間もらっていい? ええっと……『こんにちは! 突然だけどフォロワーの皆の力をかしてくれー! ちょっとこの動画なんだけど、少しディスじゃん? 今度やる企画で使うんだけど、なんか上のほうがさー、暗すぎね? ってカチ切れてさ! まあ心霊系の企画じゃないから仕方ないんだけど! ってことで可愛く加工しちゃってくれるかな? なんかさー、暴力とか俺好きじゃないからハートフルにしてよ! そうだなーイマドキ流行りの異世界恋愛方式でいくか! 都合良い感じが楽でいいよな! えーっと女の人に惚れてるイケメンとかだして、このクソ男ぶっとばしちゃってよ! んで女の人は病院につれてってー、それで──……』っとこれでよし! 投稿! おら!」


 何てことを! とゆかりは慄然とした。


 彼は自分でやったことを理解しているのだろうか? と愕然とした。


 この人のせいで何百人いや何千人、もしかしたら何万人もの犠牲者が出るかもしれない……と悄然とした。


 何せこの動画を見たとされる者たちは全員死んでるのだ。


 ゆかりが知る限り犠牲者は4人。


 旅行先のペンションに宿泊してからちょうど1週間後に皆死んでいる。


 死因は心臓発作、理由は不明。


 ゆかりはがっくりと項垂れた。


 ──5人目の犠牲者は私、そして次は見ず知らずの数多くの人々……この人のせいで……いや、私のせいなのか……


「なんか凹んでるみたいだけど、話きいてよ! えーと、あー、似たようなパターンにミーム拡大系みたいなのがあるんだけどさ、ほら、噂話が実際に~みたいな? そういうのってさ、大抵先方のゴーストさんとしては端末を増やすのが目的なのよ」


 ──そういう話は聞いた事がある。けれど……


「感染元を増やしたいみたいなね。なんで増やしたいかっていったらケースバイケースだね! でも…………今回の動画はなんかそんな気がしないわ。ヤケクソめいた怒りを感じるね! これはめんどいよ! メンヘラクソ女みたいなもんだから! 触れるものみな傷つけちゃうわけ。ならもう大元からどうにかしちゃえばいいわけ! わかる?」


 ゆかりは少し考えて、確かにそうかもしれないと頷いた。ただ、そのどうにかができなくてみんな死んでしまってるのではないだろうか。


「でね、大元はこの動画でしょ? 呪いの源ね。つまり映像そのものを変えちゃえばいいわけ。バッドエンドならハッピーエンドに改変しちゃえばいいのよ。そしたらノロイみたいなのも形をたもてなくなるからさ!」


 ──話は分かるけど……そんなうまくいくものなの……? 4人も死んでる事は確かなのに。ニュースや新聞も調べて、ご遺族にも会いに行ったから間違いない。みんなあのペンションに泊って7日後に死んでいる。それだけの力があの動画には込められている……なのに


 結果から言えばうまくいった。


 ・

 ・


 3日後の23時59分、10、9、8、7──2、1、0! 


 ゆかりはぴんぴんとしている。


 呪いを打ち破ったのだ。


 SNSを見てみる。


 すると世界のトレンドには『テンプレ』とあった。


 ドアマット女(不憫なヒロイン)とスパダリ(万能イケメン王子様)の間の恋──という形式のラノベがバカみたいに流行っているとの事だった。


 目下、SNSは玉石混交ながらも一様にとある動画が爆発的に広がっている。


 動画の内容はややチープだがハピエンだ。


 旦那のDVに苦しむ妊婦の虐待シーンから始まり、彼女に岡惚れしている年下のイケメン青年が勇気を出して男に立ち向かうというもの。


 青年は愛のパワーかなにかでDV男を余裕で殴り倒し──最終的にはDV男は逮捕され、女性は病院で無事に子供を出産するというものだ。


「確かにテンプレだけど……こういう解決方法もあるんだ……。ぴるるんさん、か。何者なんだろう?」


 ゆかりは考えを巡らせるが答えは出ない。


 しかし救ってもらった事だけは事実だ。


 ──『本当にありがとうございました。ぴるるんさんに相談してよかったです。本当に1万円でいいのでしょうか? 私はいま、包み隠さず申し上げると貯金が50万円ほどあります。でも、この貯金を全てお支払いしても構わないと思っています。命の値段としては安すぎるくらいです』


 ──『1万円で! ペイペイかアマギフでよろしくね! 両方大丈夫なら出来ればペイペイがいいかも。よろしく! じゃあね!』


 DMのやり取りはひどくあっさりしたものだったが、余り何度もしつこくお礼させてほしいと頼むのも悪いとおもったゆかりは再度の連絡を控えた。


「でも、私は助かったけれど。動画は凄く拡散されちゃった……改変されたから、他の人たちも大丈夫だと思いたいけど……」


 仮に、犠牲者が出ても決してぴるるんの事は悪く言うまいとゆかりは想いをかためる。


 そしてぴるるんが動画を拡散してから一週間後。


 ・

 ・


 言うまでもなく誰も死ななかった。


 ◆◆◆


 日本には思ったよりバカが多いのだろうか。


 呪いのビデオなんかあるわけがない……あ、動画か。


 わざわざ映像媒体で呪うくらいなら直接呪えばいいではないか。


 何だったら誰かに取り憑いて呪いの動画配信でもすればいい。


 それが大物YouTuberだったりそういう連中なら尚更いい。


 そういえばママ友界隈っていうのは、子供自慢とか無駄な自慢とかしたらいけないみたいな暗黙の了解があるんだっけか。


 幽霊界隈にもそういう暗黙の了解があるのかもしれないな。


「アホか!」


 俺はおもむろに叫んで、ペイペイの残高を銀行口座へと送金した。


 そしてぴるるが写ってる写真立てを眺めてしばらくぼーっとする。


 すると不意に視界の端に写っていたPCの画面にザザッとノイズが走った。


 最近よくあるのだ、寿命が近いのかもしれない。


 新しいPCを買っておこうかな、なあに金ならある。


 アホがどかどか出してくれた汚い金が。


 もし本当に幽霊とかが居たとしても、適当にべしゃった除霊法なんかで除霊できるわけねえだろ。


 心霊現象なんて2000%ただの思い込みだ。


 だから俺はもっともらしい適当な事を言って、安心させてやればいい。


 しばらく落ち着けば心霊現象なんてなくなる。


 そうして、依頼人は俺に金を払うって寸法だ。


 1万円って設定してるのは、詐欺と被害届を出されないぎりぎりのラインだと思ったからだ。


 これが10万だとかそんな額だと、被害届が出される可能性がぐんとあがる気がする。


 まあ幸い、これまでクレームが来たことなんて一度もないけどな。


 俺はタバコ一本取り出し、火をつけて肺いっぱいに大きく煙を吸いこみ、吐き出した。


 あまりに多くのヤニを吸い込んでしまったのか、くらりとする。


 そのせいで視界もおかしくなったのだろう──PCの画面に赤ん坊を抱いた女と男が写っていたような、そんな気がした。


 ついでに言えば、そいつらは頭を下げていたように思える。


 まあ疲れ目、かすれ目ってやつだ。


「疲れてるのかな……無職だけど」


 そんなこと言ってみるとなかなかいいジョークのように思えて俺はゲラゲラと笑ってしまった。


 はぁ、何というしょうもない人生。


 ◇◇◇


 怒りは理不尽だ。


 あらゆる方向へ振りまかれる恐れがある。


 しかし怒りは長くは続かない。


 憎しみは怒りよりももっと理不尽だ。


 なぜなら憎しみはいつまでも続くから。


 特に死者のそれは。


 誰かがそれを晴らしてやらないかぎりは、永劫に残り続ける。


 ・

 ・


 ある時ある場所に一組の夫婦がいた。


 夫は妻より大分年かさだったが、熱心な求婚によって結婚に至った。


 しかし妻の方は本当の意味で夫を愛していたわけではない。


 生来気が弱く押しにも弱い女で、夫の方はそういった妻の気質を見抜いていたからこそ一度二度と断られても折れることが無かったのだろう。


 そうして始まった結婚生活だが、妻は早々に参ってしまった。


 なぜなら夫の妻に対する執着があまりにも強すぎたからだ。


 夫は妻が他の男と軽く挨拶をしただけでも激昂する──そんな男だった。


 ただそれは、極論を言ってしまえば妻が家から出なければ問題にはならない。


 しかし夫が職場の人員削減の対象となったことで話が変わってきた。


 妻もまた外に稼ぎに出なければ家計を支えきれなくなったのだ。


 結局妻は近所のスーパーにパートに出ることになった。


 当然夫は妻に強く言い聞かせる。


『他の男と絶対に話すなよ』と。


 どだいそんなことは無理に決まっているが、妻はハイとしか言えない。


 この頃の夫は気に食わないことがあればすぐに手を出すようになり、妻の体には生傷が絶えなかった。


 そんな妻を心配したのが勤め先の後輩の青年である。


 ──『本当に大丈夫なんですか、傷が増えているじゃないですか』


 ──『もしかしてDVとかにあっていませんか』


 ──『今はシェルターとかあるんです、もし本当に困っているんだったら僕も力になります』


 そういった日々が続き、ある時妻が妊娠することになる。


 もちろんこれは夫との子供である。


 ただ心の中では親切にしてくれていた青年に罪悪感を覚えていたが。


 ──もし、先にあの人と会っていれば


 そんな思いが妻になかったかといえば嘘になる。


 しかし子供ができたのだ、少しでも疑われるようなことはしてはならない、考えてはならない──そう思った妻は青年にそっけなく振る舞うようになった。


 子供ができれば夫も変わってくれるだろうと、妻は密かに期待をしていた部分もある。


 だがそんな期待はあっさりと破られることになった。


 ──『本当に俺の子供なのか。あの若造との子供じゃないのか』


 ──『俺は知っているんだ、見たんだ、お前があいつと親しく話していたところを』


 ──『俺はお前に他の男と話すんだと言ったはずだ。お前は俺を裏切った! 裏切った!』


 そう言って夫は妻を何度も殴り何度も蹴った。


 そして言うのだ。


 ──『もし本当に違うって言うんだったらあの若造を家に呼べ! あいつに直接説明をさせろ』


 ──『お前が本当のこと言ってるかどうか、あいつの話を聞いて決める』


 過剰な暴力に命の危険さえも覚えていた妻は、ついに夫に屈してしまう。


 青年を家に呼ぶことにしたのだ。


 青年もまた自分のせいでそんなことになってしまったのならと彼らの家に行くことにした。


 そうして悲劇は起きる。


 自分よりずっと若く、自分よりずっと見目もよく、そんな若造と自分の妻が親しく話していたという現実に彼のウエハースよりも脆い自尊心はあっという間に砕け散った。


 振るわれる暴力、暴力、暴力。


 青年は包丁で腹を突きさされ、苦しみ抜きながら死んでいった。


 最期の言葉は『逃げろ』であった。


 だが妻の方はもっとひどい。


 文字通りの嬲り殺しであった。


 ──『子供は! 子供だけは!』


 そう叫ぶ妻の腹を蹴り上げる夫の表情はもはや人間のものではない。


 怒りながら泣き、泣きながら狂っていた。


 彼は妻をとても許せなかったが、同時に失いたくもなかった。


 だから血まみれの妻を動画に撮り、それを後生大事にしようと考えた。


 まともな思考ではない。


 だが彼の中ではそれは筋が通ったことなのだ。


 愛する妻は携帯の中でずっと生きている。


 血まみれになり、この自分に詫びながらずっとずっと生きている。


 それはそれで一つの落としどころじゃないだろうか──そんな思いが夫にあった。


 そして何度目から蹴りの後、妻は下腹部からおびただしい血が流れていることに気づく。


 それが何を意味するのかは明らかだ。


 この瞬間、妻は


 死んだ子供、そして自分を守ろうとしてくれた青年以外の全てを憎んだ。


 もちろん何よりも強い憎しみの対象となったのは夫である。


 夫が構える携帯のカメラレンズを強く、ただ強く睨みつけた。


 妻は頭部から流れる血が涙と混じり、まるで血の涙を流してるように見える。


 かくして、呪いが成った。


 動画という形を取ったのは死に際の情景が大きく影響したからだろう。


 最初の犠牲者は夫だ。


 警察に逮捕され留置所で拘留されている間に、夫は上半身と下半身は引きちぎられて死んでいた


 奇妙なのはただ千切れたわけではなく、腹の部分が大きく欠損していたことである。


 要するに胃だのなんだのと収められている箇所がまるっと消えていた。


 しかし犠牲は夫だけで済むことはなかった。


 いつの頃からかインターネット上に奇妙な動画が流れることになった。


 SNSで捨て垢が動画のURLだけを貼り付けて投稿していたり、動画投稿サイトでチャンネル登録数0の作り方のアカウントが件の奇妙な動画を投稿していたり。


 その動画を見ればどうなるかは言うまでもないだろう。


 あらゆるものを憎む彼女の恨みは甚だしく、放っておけば日本のみならず世界中を彼女の呪いが覆い尽くしただろうとは想像に難くない。


 彼女の憎しみを晴らそうにも、彼女が失ってしまったものを取り戻していらない限りは不可能だ。


 それこそ過去を変えるような事でもしなければ。


 しかし──


 ある日を境に呪いの動画は文字通り祝いの動画となり、思いもよらない形で憎しみが晴れることとなる。


 きっと誰かが彼女の憎しみを晴らしてやったのだろう。

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