気づけば読者が増え、いいねが増えていてありがたい!
ので、今回は巻末に必ず入れなきゃならないこいつの話をしようと思います。
そもそも「奥付」ってなんなのか?
同人誌を初めて作った時、私はピンとこなくて首を傾げました。ちゃんと市販の書籍にもあるのにね。
ようは「この同人誌は、何年何月何日に何某が作りましたよ!」という証明であり、何かあればこいつが責任者ですって事です。
まぁ、後者は言い過ぎですね。気楽に捉えて、この書籍を出しましたっていう証明書みたいなものです。
市販の本にも後方のページに必ずありますので、良ければ見てみてください。
内容はそれぞれですが……解説しましょう!
【作品タイトル】
いわずもがな。この同人誌のタイトルです。これは明解。
【発行年月日】
この本が世に出回る年月日ですが……同人誌にとっては難しいですよね、これ。発売日なんてあってないし。
決め方としては、この本を通販する予定の日でいいと思います。1日たりともズレちゃいけない! って事はないんです。
Webなどで通販する人は通販開始日。イベント合わせならイベント日。個人だけの楽しみであれば入稿した日でもいいです。
※補足
市販の書籍では「第○版 〇年〇月×日」とかってあります。これはこの書籍が何回増刷されたかを表しています。
同人誌ではあまり見る事はありませんが、手元に無くなったタイミングでちょっと直して増刷かけたりした時にはあると格好いいかもです。
【作者名:連絡先】
この本を書いた人の名前を記載します。
この時、必ず連絡先が必要です。
この連絡先はSNSのアドレスではなく、フリーメールなどが好ましいです。アプリなどに登録しなくても連絡できるものですね。
※一昔前小話
私が学生の頃は今みたいに個人情報がどーのとか、なかったんです。
その為この場所にはガチ住所とかが書いてありました(ひえっ)
なんなら本名もバレてましたね。今思えば恐ろしい時代だわ。
現在は個人情報保護の観点から、住所や電話番号、本名などは絶対に書いてはいけませんよ!
【他、協力者の名前】
私なんかは表紙を絵師様に描いてもらいますので、これを記載します。
ネームクレジットってやつですね。
「表紙はこの人が描いてくれました」という証明と、お礼に少し宣伝です。連絡先も聞いて書いておくといいでしょう。
これは同時に「この絵は私じゃないよ。この人だよ。自作発言なんてしないよ」って事です。
自分の仕事じゃないものはちゃんと敬意を持って、適切にしましょう。
【印刷所】
この本を何処の印刷所で刷ったかを記載します。
大体は名前だけですね。今はそれを頼りに検索できますし。
私も綺麗な装丁の同人誌とか見ると何処の印刷所か気になってここ見ます。そしてページ見て、料金高くて泣くんですが(笑)
ようはこういう使い方をされるんで、感謝を込めて正確に記載しましょう。
基本はここまでですが、私はR18の同人誌を多く取り扱うのでこの後に注意事項を記載します。
これは自身を守る事でもあるので、余裕があれば記載しておくといいと思います。
【転載・転売・複写・複製などの禁止】
ネットオークションなんかに勝手に出さないで!
転売とか、内容の転載とかこちら一切許していません! という意思表示ですね。
書いてもやられる事はありますが、書く事によって発行元は許してないぞ! と言えるわけです。
【未成年購入の禁止】
高校生を含む18歳未満の方の購入、閲覧を禁止しますってやつです。
成人指定作品はこれがあるほうがいいですし、実は表紙の分かるところに「R18」の表記が絶対です。
これを書いた所で大人に買ってきてもらって見るとかは防げませんが、少なくともこちらは書いたからな! と言えるんです。
【同性愛への理解など】
私はBL作家です。
なので「男同士の恋愛に興味のない方の閲覧はご遠慮願います」と書いてあります。クレーム対策です。
何か言われても「私ちゃんと興味ないなら遠慮しろって書いたもん」ってシャットアウトできるわけです。
特殊なジャンルやテーマを扱う人は注意事項を分かりやすく明記しておくと安心かもしれませんね。
このように、奥付はこの書籍の証明であり、作家を守るものでもあります。
ほとんどの印刷所ではこの奥付がないと入稿ができないと思います。
一部例外とかあったらすみません。少なくとも私が知っている印刷所だと「書け」って言われます。
デザインなどは好き好きで構いませんが、最低限必要な情報は明記しないと差し戻しの原因にもなりますのでご注意ください。
内容についてはこのくらいかな?
次はまた時間のあるときに。今度は章を分けて「表紙ってどうしよう?」みたいな事を書いてみようかと思います。
解像度とか、背幅とか。あと、有償で絵師様に依頼する時の方法とかね。そんな話です。
では、またいずれどこかで。