さて、具体的に同人誌の中身の話をしましょうか。
まぁ、一例ですし、色々です。なので、これは私の同人誌の中身のお話になります。
【本扉】
表紙をめくって最初のページ。私はここに本のタイトルなどをデザインフォントや飾りのラインでそれっぽく飾ったものを入れています。
人によってはもっと綺麗に雰囲気を作ったページデザインをしたり、モノクロのキャラ絵を差し込んでいたり。
私が持っている同人小説本でも、ここは顔なのでいきなり本文始まったりはしていませんね。
市販本などを見て、出来る範囲で真似てみたりするのもいいと思います。
【目次】
これはある人、ない人がいます。ただ、ページ数が多く章分けが多い本はついている印象です。
この本の中身をざっと紹介するページです。
入る場所としては巻頭の方。2~3ページが一般的かなと思います。
ただ、これは本全体のデザインなどにもなるので、明確にココ! ってものはありません。
読む側としては「このお話はこのページからなんだね」という分かりやすさがあるかと思います。
【章扉】
これも好き好きで、作らない人も多いです。
ただ、あるとちょっと高級感が出ます。
主に1冊の中で「〇話 〇〇」「〇話 〇〇」など、複数の話がある場合に付けます。逆に話が分かれてなければいらないです。
これも本扉と一緒で、少しだけ装飾があるとかっこいいと思います。
……無い人が多いかもね。
【本編】
これが大事。
組版などの具体的な事はまた後ほど。
【書き下ろし】
あっても無くてもいいけれど、販売を目的としているのならあるとちょっと買った人がお得な感じです。
本編はwebでも読めるけれど、この書き下ろしは紙限定でwebには出さないよ! という感じで、付加価値をつけるのに。
あと、本編書いた後でおまけの話を書きたかったり、本編だけじゃページ数の厚みが足りなかったりしたらこれね。
【あとがき】
これも賛否のある部分です。本の制作時のお話や、その物語を書いた背景やこぼれ話。他にも読者さんへの感謝の気持ちなどを書く部分です。
昨今はページ数を減らして、その分印刷代を安くしよう! という人も多いです。これも一つ。
ただ、私の周辺の読者さんの話を聞くとあとがき、読みたいみたいです。
案外制作時の話とか、本編こぼれ話とかを楽しんでいる人はいるみたいで、こんな所にまで目を通してくれるのかと嬉しくなります。
後、私は表紙が描けないのでここで表紙を描いてくれたクリエイター様への感謝の気持ちを書いたりしています。
それでも、書くか書かないかは作る人の気持ち次第な部分です。
【奥付】
これは書かないと印刷所が通らないので注意。主にこの本を誰が作ったのかを明確にする物です。
市販の本の一番最後のページなどを見てください。タイトル、作者、制作年月日、印刷所などの情報が書かれています。
これは、この本は私が〇年〇月〇日に出版します。責任持って世に送り出しましたよ! という事なのです。
内容は主に「作品のタイトル」「作者名」「発行年月日」「印刷所」です。そして作家は連絡先(フリーメールアドレスが普通)を明記します。Xのアカウントは微妙です。作者だけは何のアプリも登録もせずとも連絡のつく連絡先を明記するのが責任です。
他に、表紙を他の方に描いて貰ったなら「表紙:〇〇」などの明記と、希望があれば連絡先(これはXでもOK。宣伝なんで)を書きます。
ようはこの本に関わってくれた人を書くわけです。
他にも注意喚起を書いたりします。
転載・転売・複写・複製しないで! R18作品なら高校生を含む18歳未満は買わないで! など
これを書く理由は、そのような事例が起こった時に「私本に書いたんですからね!」と言えるようにです。
他に「設定資料」や「キャラページ」「イラスト」「四コマ」などを入れる人もいるので、どんな本を作りたいかの構想を考えてみるのも楽しいと思います。
私の同人誌の中でも凝った物だと、2ページ目(本扉の裏)に英語奥付があり、物語の導入となるお話の一編を装飾したページがあったりもします。
物語の雰囲気。どんな物を作りたいか。それらをまずは紙に書き出すなりして、予算の中で何を作ろうか。そんな事を楽しむ時間も、同人誌を作る時間の素敵なものです。
さて、次は章を変えまして、具体的な組版の話など致しましょう。
ここまでが準備と思ってください。