答えを言います。違います。魔王というからには魔族の王として君臨しないと。でもオーディンと共に共闘したりスレイプニルという馬を産んだりとしてるので邪神ではあっても「魔王」ではないなと。そもそもロキがやっていることはソロプレイです。「王」じゃないのです。
ただしロキが封印されたときの様はまんまペルシャ神話のアンラ=マンユであり一見魔王としての風格を持っていますがロキはラグナロクでヘイムダルによって討ち死にしますし……ロキは「終わらせる者」という別名を持っていますがラグナロクであらゆる神々を殲滅させたのはスルトという神様です。なぜロキの封印シーンだけゾロアスター教の魔王説話と類似しているのかというと推測に過ぎませんが北欧神話のアース神族とはインド神話のアスラ神族のことでインド=ヨーロッパ語族は基本故郷がコーカサス地方で元の話には共通点が多かったからこのような類似部分も発生したのではないでしょうか。しかもナグルファルという船でロキたちは最終決戦の場であるラグナロクを目指しますが船長は巨人族のフリュムです。ロキはナグルファル船のリーダーではないのです。
したがってロキは魔王と呼ぶには格が落ちるのです。ただしフェンリルやヨルムンガンドやヘルという冥女王を自分の体から産んでるので魔父と言った方がいいのかもしれません。「父」と言ってますがロキは両性具有です。ロキは「母」でもあります。ロキの見かけはどう見ても美男子ですが。
それどころかキリスト教化され中世で事実上の魔王にされたのはなんと主神オーディンの方です。オーディンの日=水曜日と英語圏ではなったはずですがねじれ現象が起きたのです。オーディンはワイルドハントつまり百鬼夜行の主とされたのです。つまり魔王扱いです。戦争や疫病をまき散らしたりワイルドハントを見た者は連れ去られてしまうとされたのです。10月30日つまりハロウィーンで起こると言われております。今でこそただのコスプレ大会に落ちてるこの祭りは本来は百鬼夜行を恐れる日です。ゆえにお化けに扮したり魔女に扮したりして自分は人間じゃないアピールをする日だし「お菓子頂戴」と子供が他人におねだりすることが許される日でもあるのです。10月30日を過ぎたら大丈夫と言うわけではなくワイルドハントを見る可能性が高いのが10月30日に過ぎず五月祭りの前夜祭である4月30日のサバトの日までワイルドハントは、出ます。下手すると夏至も現れワルキューレと共に魔族を引き連れるとも言います。オーディンの名誉回復もルネッサンスの時期です。