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8.想定ルート変更~地図と北海道のキャンプ場ガイド

 フェリー二泊三日はまあ、時間を潰すのに苦労…… した訳です。

 なのですが。

 今回は「ルート変更」に相当時間と頭使ったので結構暇つぶしできました。



 さて装備の中に書いてなかったんですが、


・地図

・北海道キャンピングガイド


というものもありまして。

 この「北海道」キャンピングガイドもしくはキャンプ場ガイドというものは地元から二冊発行されています。


「北海道キャンピングガイド」ギミック

「北海道キャンプ場ガイド」亜璃西社


 ワタシは前者を持っていきました。

 どちらも持っていたんですが、売り出す時期が微妙に違うのと、編集方針が違う、後者には電子版もある、というところでその辺りはお好みで、というところです。

 ちなみに決め手はキャンプ場からのコンビニや温泉の位置が地図で判りやすく出ていたところでしょうか。何にしてもこれは必需品かつ暇つぶしに非常に良いものでした。



 さてこのルート変更、なんですが。

 当初はざっくり「反時計回りにぐるり一ヶ月」だったのですよ。あとはまあ、行ってみないと判らない、ということで。

 最初の数カ所だけ決めておいて、あとはその状況如何ということで。

 ただここで前回のヴィーノ爺様が出てくるのですね。この方とは最初の夜と次の夜、ラウンジで何故か顔を合わすことがあり、何かとお喋りしました。

 ―――の中で、やっぱり心配されたので、コースを見直した訳ですよ。

 すると、「あ、これは無理か」というところが。

 道東から道北へ行くには、何処か一つ絶対峠を越える必要があります。その最たるものが知床峠なんですが…… 標高が。

 740m、しかもこの蛇行しまくりのルートはさすがに無理! と、口を歪めた所存です。

 そんでは何処が一番抜けやすいか!

 そこで慌てて地図をひっくり返しまして。

 知床峠の前にあるのが根北峠。490m。ただしそちらへ向かう起点「伊茶仁」から244号線斜里街道を通り、ゴールの「斜里」に着くまでの地図が山の中過ぎてしかも長い。……無理。

 するとだんだん摩周湖の方に近づいていかざるを得ないのですが、そこで幾つかの候補が出てきまして。

 摩周湖そのものに行くかどうかはまだ決められなかったんですが、320mの「野上峠」なら、牽いて歩いても何とかなるんじゃないかな、と思った訳です。

 で、野上峠を通るため、一日に進む予定の30㎞~50㎞の間にキャンプ場があるルートは何処だ? というのをひたすら考察。何とか決定。

 苫小牧~釧路→標茶→弟子屈→野上峠→斜里か小清水、というルートがざっと。

 それでオホーツク側に出たらあとは真っ直ぐに行く、という感じでざっくり日にちを計算して稚内までクロッキー帳に書き出してみました。

 基本はキャンプ場泊。絶対「キャンプ場」という枠がある場所であることは厳守です。安全面と利便性、それにあとは…… まあ、友人達の心配解消ということもあり。

 いわゆる野宿は全く頭にありませんでした。あれをやるにはもの凄く気持ちが疲弊します。人目だの時間だの熊だの! 北海道出身の友人がともかく熊の心配をしていたので、それは絶対パス。

 時間も、人気が無くなった頃まで移動しなくてはならないとなると、体力が心配です。長距離を一日で走ることが目的ではないので、目的のキャンプ場についたら近くの温泉に入ったりしてのんびりしよう、的な移動が理想でしたから。

 なので、行けそうな距離の中にキャンプ場が無い時にはゲストハウスや旅館の有無を確かめました。

 たぶんそれはあまり間違っていなかったと思います。

 あと、「雨が降ったら休め」も自分に対する命題ではあったのですが…… 残念ながら、それは無理でした(笑)。理由はのちのち。


 で、その変更ルートをまたヴィーノ爺様に言ったら「そのくらいならいいんじゃない?」的な答えが。旅慣れしていた方にはあまりに無謀に思えたんでしょうな。当然ですが。

 で、一応稚内まで決めたけど、その後はまた空白にしておきました。というのも、立てた予定だと結構時間を食うことが判りまして。となると、道南も行けるのかどうか判らなくなってきます。なので、稚内にたどり着いたのがいつか、ということで決めようかと思いました。

 ちなみにヴィーノ爺様はワタシとは逆に時計回りに道南から回っていった様です。時計回りだとちょうどいつも海が見える、ということでした。

 確かにそれはそうなんですが、これは実際走って判ったことですが、「車道を行く」ならそれでいいんですよ。ですがママチャリの場合、基本的に「歩道を行く」ですから、片側に歩道があれば右左関係無しに移る訳です。実際それで海が綺麗に見えたところもあり、そうでないとこもあり。



 さてフェリーは順調に進み、出航翌日には夕方に仙台に泊まり、一時上陸も可能でした。ですが別にちょっと下りるだけというのは…… しかも徒歩というのは、気が進みません。ということでともかくだらだらと。

 風呂はほとんど「いつでも入れる~」状態だったので、のんびり。

 ホールでは映画もやっている様だったし、カラオケやゲームコーナーもあったんですが、そこはまあ(笑)。

 給湯室があったので、持っていたお茶を自分のカップで入れたり。人によってはそそこにあったレンジでチンしたり、カップラーメンも食べられた様です。

 ワタシは朝は7時半からのバイキング1000円! でこれでもかとばかりに取っては食しておりました(笑)。 

 昼はカフェテリアがあったので、そこで「賄いカレー」など。この器が何というか、大学の生協でよく食べたそれを思い出しました。味もよし。甘口で肉がとろとろで美味。ついでにソフトクリームも。

 ここのカフェテリアでは、緑茶とほうじ茶が常に無料提供されていたので、海の見える場所でぼーっとするには良かったです。あと、時間によってパンの販売もありましたので、そこでメロンパン(好き/美味でした)とか買い込み、この日の夕食にしました。



 ちなみに寝台の部屋なんですが。……ちょっと冷房効き過ぎでした。フリースブランケット(半分に切った)を持っていたのは良かったです。

 同室になったお客さんがどういう人かはバクチですな。S寝台はテレビがあるので逆にその音がうるさくて目が覚めてしまったというのもあり……

 最終日は10時くらいからロビーでピアノ演奏とかで最後の〆という感じでした。

 次第に北海道に見えてくると、やっぱりわくわくが止まらず。

 やがてアナウンスが入り、車やバイク等の人々は移動~とうながされ。デッキに出ると、それまででは感じられなかったひんやり感が! 22~23℃というところでしょうか。東海地方の既に30℃~とか言ってる世界からやってきた人間としては「空気が違う……」でしたよ……

 今度は自転車から先に出ることに。 

 さっくり下ろされ、荷物を束ね直し。

 出発です。

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