「なぁ!武器の効果確認していいか?」
ヨイチは食い気味に武器を確認した。ヨイチの手にある大剣の漆黒に染まった巨大な刃は常に暗闇を宿し、虚無の模様が浮かび上がる。光を吸い込む恐るべき輝きを放ち、ヨイチの周囲に不気味な影を投げかけている。
武器名: 魔剣ヴォイドスレイヴ
成長型
効果
HP+470 ATK+360
攻撃に虚空属性を追加する。
追加スキル
虚無の守護 : MP-60 クールタイム120秒 一定時間、攻撃を受けると虚無の結界を発生させ、一部のダメージを吸収すると同時に攻撃者に追加の虚無属性ダメージを与える。
虚空の刃:MP-85 クールタイム18秒 攻撃に虚空属性を追加し、敵に追加の虚無ダメージを与える。ダメージ範囲が広く、DEFを貫通する可能性がある。
追加パッシブスキル
次元の断絶: 使用者が危機に瀕すると、敵の攻撃を一時的に封じ込め、HPを回復し反撃の機会を与える。
虚空属性: 通常の自然属性とは異なる、空間や無、未知などの概念を指す属性。相手のDEF、MDFの80%を無視してダメージを与える。
ーーこの武器は成長させることで真価を発揮しますーー
「武器に追加スキルと追加パッシブスキルがあるぞ!?しかもランカー御用達の成長型だし......虚空属性は初めて聞くけど説明を見る限り強そうだし、ヴァリアントほんとに貰っていいのか!?」
ヨイチは新たな武器を確認し、その強さに仰天している。
「我の復讐の手伝いをしてくれたんだ。構わん」
「ヴァリアント様大好き!なぁ!お前達も武器確認しろよ!」
「わかりました!確認します」
次ルナが確認する。ルナの手には一冊の本がある。その本はヴァリアント曰く古代書である。虚無を司るそのページには死者の知識が刻まれ、亡霊や冥界の力を呼び起こす秘術が隠さており、暗黒の模様に覆われた装丁は、古の力と未知の恐怖を宿している。
武器名: 亡者の書
成長型
効果
MP+470 INT+360
追加スキル
亡者の召喚術: MP-300 クールタイム1時間 強力なアンデットを呼び覚まし、一時的に使用者を支援させる。呼び覚ますアンデットは武器の成長に伴い強力になる。
亡者の庇護: MP-200 クールタイム 45分 一定の範囲に聖域を形成し、味方に対して一時的な強化効果や状態異常からの保護を与える。
追加パッシブスキル
不滅の魂: 敵を倒すたびにアンデッドが永久に強化されます。
ーーこの武器は成長させることで真価を発揮しますーー
「こんな強い武器を......ヴァリアントさんありがとうございます!」
「じゃあ次は私ね!」
イザベラは杖を手に持った。その杖は漆黒に輝く杖全体が幾重にも渦巻くような暗黒の模様で覆われており、先端には黒い渦が捻れ、不気味な光を発しており、その輝きは深遠な虚無の象徴となっている。杖全体からは、まるで暗黒の渦が形成されているかのような幻想的な印象が漂っていた。
武器名:
成長型
効果
MP+470 INT+360
追加スキル
漆黒の業火: MP-260 クールタイム 5分 黒い炎を放ち、敵を包み込む業火を生み出す。その炎は敵を焼き尽くし、持続ダメージを与える。
追加パッシブスキル
冥界の共鳴: 冥界との共鳴を深め、敵を倒すたびに暗黒属性のスキルのクールダウンが25%短縮される。また、冥界の存在との結びつきにより、受ける暗黒属性ダメージを75%軽減する。
ーーこの武器は成長させることで真価を発揮しますーー
「こんな強い武器見たことない......ヴァリアント最高!」
「ラストは俺だな」
アストライアは鎌を振り下ろす。その鎌は長く湾曲した鋼鉄の刃を持ち、暗闇を映す漆黒の柄が装飾されている。静かな光が刃先を舐め、その先端からは幽玄な蒼白い輝きが漂っており、冥界の深淵を覗くような不気味な雰囲気を醸し出している。
武器名: 幽玄の死鎌
成長型
効果
MP+470 ATK+360
追加スキル
死の吸魂撃: MP-100 クールタイム30秒 鎌で敵に攻撃をする。与えたダメージの5%を回復する。
追加パッシブスキル
幽玄の連歌: 5%の確率で攻撃を行うたびに、連続攻撃が発生し、敵に追加のダメージを与える。
ーーこの武器は成長させることで真価を発揮しますーー
「流石黒龍!ありがとな」
皆が武器の確認を終えた。ヴァリアントは少し微笑んでいるように見えた。
「それでは一度教会に戻るぞ。我の背中に乗れ」
「またー?もう高いの嫌だ!」
そう言いながらも渋々イザベラは背中に乗った。そして俺達は神父が待つ教会へと戻る。
「おかえりなさいませヴァリアント様、冒険者さん」
神父が出迎えてくれる。俺達は神父に挨拶をした。
「我は未だに呪いにかかっている仲間を探しに行く。その時の解呪は汝達に頼む」
ヴァリアントはそう言い残して飛び立っていった。俺達は笑顔で見送った。
「あの、あなたはネクロマンサーですよね?」
「あ、はい。そうですけど」
「私をあなたの配下にしてほしいのです。ダメでしょうか」
神父からの提案だった。ルナは驚きながら頷く。
「わかりました。神父さんを私のアンデットにします」
「これからよろしくお願いします。ルナ様」
ルナは既に交友関係を築いている神父をアンデットにした。
ーーレベルが高すぎるためリッチへと変化しますーー
「リッチ!?これもうルナランカーと同等レベルだろ......」
「まぁ、ヴァリアントから貰った装備も大概だけどね」
「それもそうだな!とりあえずギルドクエストクリアしたし、一度冒険者ギルドに戻ろうか!」
ヨイチの提案で俺達は冒険者ギルドへと戻った。
「クエストクリアおめでとうございます!これが報酬です!」
俺達は受付係から報酬を受け取る。
「そういや今週末に第一回ギルド対抗戦があるらしいぞ、俺達は参加するのか?」
アストライアがギルド対抗戦についてどうするのか聞いてきた。
「そうだな......一度参加してみようか!各々ヴァリアントから貰った武器を試したいだろうしまた今週末集まろうか!」
俺達は一度別れ今週末のギルド対抗戦の準備を始めた。