遊園地のスタッフさんへ
初めてお手紙を差し上げます。
私は、この遊園地が大好きな一介のおじさんです。
遊園地の古いベテランのスタッフさんにも、
また、新しく若々しいスタッフさんにも、
皆様に感謝を述べたいと思い、筆をとらせていただきました。
この遊園地は、私が若かりし頃にできた遊園地で、
私をはじめとした若者たちの、
人気デートスポットでありました。
私も例にもれず、当時の恋人を連れて、
この遊園地で遊んだものでした。
私も彼女も浮かれておりました。
若者というものは、恋人ができる土地に足がつかなくなるものです。
観覧車に乗って、二人きりになろうと私たちは思って、
観覧車の列に並びました。
観覧車の係の方が、扉を開けながら、
「ごゆっくり過ごされてください」
と、言われたのを今でも覚えております。
ウキウキしながら走り回るばかりでなく、
二人きりならば、その時間を味わうのもいいんだと。
遊ぶことが主題であるような遊園地で、
観覧車に乗るというのは、なんと贅沢な時間の使い方だろうか。
ゆっくり過ごす。
私と彼女は、観覧車で風景を楽しみつつ、
お互いのことをのんびり話しました。
地に足がつかないような観覧車という遊具で、
私たちは地に足のついた関係になれたことを覚えています。
彼女とはしばらくの交際を経て結婚しました。
私も当時は仕事が忙しく、
遊園地から足が離れておりました。
それでも若かりし頃の遊園地のキラキラした思い出は、
私と妻をつなぐ思い出でもありました。
数年後、娘が生まれました。
私は仕事より家庭を大事にしようと思い、
無理な休日出勤などを控えるようにしました。
休日が空くようになりましたので、
私と妻と赤子の娘は、数年越しにこの遊園地にやってきました。
ベビーカーで娘と遊園地を散策します。
遊園地は新しい場所もできていましたが、
あの頃キラキラと輝いて見えた良いところは、
その頃の思い出そのままにキラキラとしていました。
遊園地のお手入れがしっかりできていらっしゃるのと、
気配りが行き届いているのだと私は感じました。
良きものはちゃんと残し、
新しい風も吹かせる。
ベビーカーを押しながら、私は遊園地に歓迎されているのを感じました。
それは、スタッフの皆様の心のこもった配慮であったり、
はじけるほどの笑顔であったりもします。
この遊園地を来てくれた皆様に楽しんでもらいたい。
そんな思いがあふれる素晴らしい対応です。
若かりし頃に感じた、さりげない心配りも、
年月を経て、さらに進化して、スタッフの皆様に根付いております。
この春、娘は小学校に入ります。
この遊園地でデートをしたという私も、そこそこのおじさんになりました。
娘は、週末になるたびに、
遊園地行こうと言います。
娘はこの遊園地が大好きで、
遊園地に行けないと泣くほどです。
スタッフのおじさんに会いたいとか、
あの遊具に乗りたいとか、
あそこの係のお兄さんに会いたいとか、
お姉さんのソフトクリームを食べたいとか、
とにかく娘は全身全霊でこの遊園地を楽しんでいます。
親子二代にわたり、この遊園地にはお世話になっております。
この遊園地の思い出は、私の思い出のように、
キラキラした記憶として残り続けることでしょう。
若かりし頃の記憶から、娘と共に過ごす記憶まで、
この遊園地はずっと寄り添ってくれました。
楽しく過ごす記憶や、美味しいものを食べて笑顔になった記憶、
遊具で遊んだ記憶、のんびり過ごす記憶。
すべての幸せが詰まったような遊園地です。
私たち一家もそうですが、
この遊園地で幸せになった方々は、
スタッフの皆様が思うよりも、はるかに多いものかと思います。
スタッフの皆様、経営をしている皆様、
この遊園地にかかわる皆様が、
どれほどの幸せを作り上げてこられたか、
経営などの数字には表せないかもしれませんが、
幸せの数としましては、膨大なものかと思います。
私のように、親子で幸せになった家族もいれば、
これからデートに行く若いカップルもいるかもしれません。
また、学生などが遊びに行かれるかもしれません。
すべての来場者に、この遊園地は幸せをくれます。
みんなが笑顔になり、これ以上ないほど心地いい時間を過ごせます。
入場料以上の、価値ある時間が過ごせます。
幸せはお金に換算しづらいです。
しかし、この遊園地に来れば、必ず幸せになります。
それはこの遊園地にかかわる皆様の努力のたまものと思います。
いつもありがとうございます。
この遊園地にやってきますと、
私は遊園地に愛があふれていると感じます。
はしゃぐ娘へのスタッフさんの優しいまなざしや、
きれいに整えられている遊園地の景観や、
いろいろな遊具はしっかり点検されていて、いつも安全に動いています。
皆様の遊園地への愛、そして、お客であるところの私たちへの愛。
この遊園地を大切に守り続けようという皆様の愛。
この遊園地でたくさんの幸せを作ろうという愛。
たくさんの愛が遊園地のいたるところに流れております。
これからもこの遊園地を訪れようと思っております。
楽しい時間を過ごすのもそうですが、
私は愛に満ちたこの遊園地が大好きです。
この遊園地にかかわる皆様の愛を感じに、
また、この遊園地を訪れようと思います。
この遊園地をどうか末永く楽しい場所として残していってください。
そして、たくさんの幸せを作ってください。
遊園地にかかわるスタッフの皆様、経営者の皆様も、
どうかこの遊園地を通して、笑顔になられますよう、
一人のお客の私は願っております。
皆様が元気で遊園地に携われますよう、願っています。
どうかお身体には気を付けられてください。
皆様のこれからのご活躍とご多幸をお祈りして、
このお手紙を締めさせていただきます。
この遊園地を愛する父親より