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第183話 心の中に紅蓮の炎

頭はひどく冷静だ。

しかし、心が燃えている。

魂が紅蓮の炎をあげて燃えている。


俺は戦うことを生業としている。

俺が誰かと戦う時、

そこには賭け事が入る。

俺が勝つか相手が勝つか。

それを見て楽しむ連中の前で、

俺は命をかけて戦い続けている。

俺の命なんて安いものだ。

俺が負ければ死ぬこともあるし、

俺がいなくなっても他の戦士が出てくるだけだ。

ただ、俺は負けたくはない。

周りの連中が薄っぺらい金をかけているのとは違う。

俺の命は安いけれど、

俺の命が戦いたいと燃えている。

もっと倒したい、戦いたい、勝ちたい、叩きのめしたい、

俺の魂はいつでも紅蓮の炎が燃え盛っていて、

もっと戦いたいと叫んでいる。


魂が燃えている。

戦いのとき、魂はさらに激しく燃え上がる。

その感覚がたまらない。

熱く熱く燃え上がり、

その熱は俺の力を何倍にも増幅させる。

絶対に負けないという意志。

叩きのめしたいという欲望。

生きたいという本能。

全部が燃え上がっていく。

その感覚がとても楽しい。

俺は戦うために生まれてきたんだとすら思える。

魂を燃やすために生まれてきたんだ。


俺は戦いを終えると、

いつも返り血で真っ赤になる。

ついたあだ名が、紅蓮のバーサーカー。

狂ったように戦いを楽しむものという意味もあるらしい。

俺にぴったりだなと思う。

外が返り血で真っ赤なのと同時に、

内側は赤々と炎が燃えている。

俺はどこもかしこも真っ赤に燃えている。

紅蓮のバーサーカー。

悪くないなと思う。


俺は、強いとされている連中を叩きのめすことに快感を覚えている。

戦いの賭け事のために、

何人もの戦士がやってきて、

俺に再起不能なまでに叩きのめされた。

俺は不敗と呼ばれた。

紅蓮のバーサーカーに勝てる者はいるのか。

賭け事をしている薄っぺらな奴らが、

こんな戦士がいるとか、あんな戦士はどうだろうかと話している。

どんな奴でも叩きのめすのは間違いないけれど、

安全圏で薄っぺらい金だけ賭けているこいつらは、

どれほどの価値があってそこにいるのだろうか。

その魂は燃えているのだろうか。

生きるだけの価値があるのだろうか。

俺に叩きのめされて再起不能になったものよりも、

あいつらの魂は存在に値するほど燃えているのだろうか。

俺の頭は冷静だ。

けれど、魂が叩きのめしたいと燃えている。

紅蓮の炎が燃え盛っている。


俺たち戦士が戦う闘技場。

薄っぺらい金持ちが集まって賭け事をする。

その魂が燃えているか、俺は見たくなった。

今日の俺の相手は、金持ちが金に物を言わせて連れてきた強い戦士であるらしい。

俺は容赦なく叩きのめし、再起不能にした。

闘技場の観客席が湧いた。

紅蓮のバーサーカーは無敵と言っている。

俺は冷静な頭で次の手を放った。

それは、俺の身体の中に仕込まれた、大量の爆薬だ。

爆薬の量は、この闘技場が一瞬で破壊できるほど。

俺はその爆薬に点火した。

紅蓮のバーサーカーが何かしていると思ったかどうか。

薄っぺらい金持ちはまだ騒いでいる。

俺の中の紅蓮の炎が爆発する。

紅蓮の炎が外に出て行く。

すべてを飲み込むほどの爆発となってすべてを壊していく。

薄っぺらい金持ちも炎に飲まれていく。

全部全部壊れてしまえ。

俺の炎に飲み込まれてしまえ。


俺が最強だ。

他の誰でもない。

俺が最強だ。

俺の中に宿っていた紅蓮の炎はすべてを灰にする。

ああ、全部を叩きのめすというのは気持ちいいな。

俺は最強の証明ができたことに満足した。


紅蓮のバーサーカーは最強。

誰も覚えていなくても、それを証明できただけでいい。

すべては灰になる。

伝説だけが残った。

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