知った顔なんて出来ない。
幸せを知っているとは思えない。
でも、確実に幸せを感じたことはある。
それはとても幸福なことかもしれない。
たとえばお布団が気持ちいいこと。
たとえば植物が元気なこと。
たとえば何かをやり遂げたこと。
小さなことでいい。
それを感じられることが幸せかもしれない。
誰かの笑顔を思い描いて、
胸の内側にあたたかいものが満ちるような感覚。
ふわりとした感情。
羽のような感情なのに、
それは心をとらえて離さない。
幸せを全部知っているわけじゃないと思う。
それぞれの人の幸せを分析したり、
仕組みまでわかるとは思えない。
中にはわかる人もいるかもしれないけど、
私にはわからない。
だから、幸せかもしれないこと、
そういうことを大事にしてみている。
見当違いかもしれない。
的外れかもしれない。
けれど、後生大事に幸せのもとを抱えている感じ。
滑稽かもしれない。
お日様が金色できれい。
小さな幸せを積み重ねていって、
どこに行くのかはわからない。
大きな幸せに化けることもないかもしれない。
それでもいいんだ。
感じる限りの幸せを、
大事にしたいんだと思った。