君に光る雫。
それすら編んだドレスを作ろう。
少しのずれもない、
君だけに編まれた、
君だけのドレス。
世界に一着の、君だけのドレス。
君の髪も、君の肌も、
君の涙も、君のにおいも、
全て絡めてドレスにしよう。
このドレスは君にしか着ることができない。
君に光る雫。
踊る君、舞うドレス。
そのとき世界はただの背景に成り下がる。
君だけ、世界の中心にいる。
君の感情の揺れも、君のダンスも巻き込んで、
ドレスは怪しくきらめく。
君だけのドレス。
それが作れれば何もいらない。
君だけにドレス。
君が輝けば何も要らない。
見返りなんていらない。
ただ一着のドレスのため、
それさえ編めれば何もいらない。
君だけのドレス。
その一着のため、
何万着のドレスもかなわない、それこそ最高のものを。
君に光る雫。
それすら巻き込んだドレスを作ろう。
君を包み込み、輝かせる。
最高のドレスを作ろう。
それさえあれば、何もいらないよ。