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第24話 ほしのかけら

僕は、ほしのかけらを持っている。


ずっとずっとむかし。

僕が小さかった頃。

この星は青いとはじめて知った。

どうして青いんだろう。

空が青いから青いんだろうか。

夜になれば空は黒くなるのに、

どうしてこの星は青いんだろう。

不思議なことがいくつも湧き出して、

どうしてどうして、

なんでなんで、

そんなことを繰り返していた頃。


「ほしのかけらをあげるよ」

そんなことを言ったのは、

誰だっただろうか。

昔のことだと記憶しているのに、

声の主の姿がわからない。


「この星は青いんだ」

僕はその言葉に、

深くうなずいたのを覚えている。

「青いかけらだよ。このほしのかけらさ」

ひやりとしたものを手に握らされた。

恐る恐る見れば、

僕の小さな手に、

青いかけら。

僕はそのかけらをじっと見ていた。

このほしのかけら。

ああ、だからこのほしは青く輝いている。

幼い僕は僕なりに納得した。


ほしのかけらを持たせた、

その人物のことは、よく覚えていない。

それでもきっといた。

ここに、ほしのかけらがあるから。


青い青いほし。そのかけら。

僕の手の中に、

美しい星。

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