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第29話 時が流れた

結愛は、廃人のような体を鞭打って、母親に卒業だけはしてくれと懇願された。


母親に汗水垂らして貯めたお金で大学行かせたんだと泣き疲れ、ようやく我に返り、引きこもり生活から脱却した。


結愛は細々となった体で3ヶ月ぶりの大学の講義室に入ると、後ろから声をかけられた。



聞き覚えのある声だった。

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